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保有銘柄が株式公開買い付け(TOB)の対象になったらどう対応する?

保有銘柄が株式公開買い付け(TOB)の対象になったらどう対応する?

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たじりひろこ
たじりひろこ
記事の難易度:★★★★☆

個別株投資をしていると、投資している銘柄が株式公開買付け(TOB)の対象になることがあります。最近では珍しくなくなったTOBですが、実際にはどのようなものであり、対象銘柄を保有しているならどう対応すればいいのでしょうか?

TOBに応じた方がいいのか、それとも応じないほうがいいのか、迷う人もいるかと思います。今回はTOBとはどのようなものかを詳しく見てみましょう。

株式を買付ける株式公開買付け(TOB)

株式公開買い付け(TOB)とは、ある上場企業の株式を市場外で不特定多数の株主から買付けることです。買付け数や買付け価格・期間といった買取条件は買付け前に公表されるため、買付けに応じるかどうかは、株主側が選べます。

TOBは経営権の取得を目的とすることが大半であり、株主総会での特別決議の拒否権を得られる発行済み株式の3分の1もしくは、事実上経営権を手に入れる過半数の取得を目的とすることがほとんどです。

友好的TOBと敵対的TOBの違い

TOBのうち、上場企業の子会社化や合意の上で実施されるものは友好的TOB、相手先企業の同意を得ずにはじまるものは敵対的TOBと呼ばれます。

実施されるTOBが友好的TOBなのか敵対的TOBなのかを判断するには、プレスリリースやニュースの扱いが参考になります。友好的TOBなら買収側にポジティブなリリースや報道が中心となりますが、敵対的TOBだと買収側にネガティブなものが多くなります。

TOBに応じるときに必要な手続き

TOBに応じるなら、公開買付代理人を務める証券会社に申し込みをします。対象株式を預けているのが公開買付代理人以外の証券会社であれば、公開買付代理人となる証券会社へ株式の移管が必要です。

TOBは買付け価格だけではなく申込期間が決まっているので、応じるならば早め早めの判断が求められます。

申込株数で成立・不成立が決まる

申込期間終了すると申込株数が集計されて、買付予定数に達していればTOBは成立、未達なら申込期間を延長して再び募集をするかTOB自体を撤回という流れになります。

ただし、撤回は金融商品取引法で決められている事由に該当しなければできない決まりとなっています。

TOBに応じるメリット・デメリット

TOBは株主から広く募集しますが、その買付価格は市場の株価よりも高く設定されていることがほとんど。売買手数料の対象外となるため、金銭面ではTOBに応じることは大きなメリットと言えます。 保有株式がTOBの対象になったら、必ず「全株買付け希望」か「一部のみ買付け希望」なのかを確認して、応募をするかどうかを決めてください。

デメリットとしては、TOBを仕掛ける側が一部株式の買付けとしたときに、応募が殺到して抽選になり、抽選に外れたときに株式を売却しようとしても、応募中に株価が大幅下落していた、という事態に直面するリスクがあります。

TOBに応じないメリット・デメリット

TOBに応じないなら市場で売却することになりますが、買収されるほど価値のある企業だと市場から見なされ、株価も大幅上昇の可能性も出てきます。この値上がりがTOBの買付価格よりも高くなれば、TOBに応じないのが有利になります。

TOBの目標が全株取得による完全子会社化であれば、TOB成立後その株式は上場廃止となり、それ以降の取引ができなくなります。また、敵対的TOBであれば対抗措置による株価下落のリスクもあるので、TOBに応じないことで損失が生じるリスクがあります。

まとめ

TOBに応じるかは個別株投資での重要なポイントであり、そのポイントを事前に決めておくことは、TOBに関わるリスクを大きく下げることにもつながります。

今回の記事を参考に、TOBに対するスタンスを大まかにでも決めておきたいところです。

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