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年末年始に株価が上がるのはなぜ?年末に投資したい銘柄とは

年末年始に株価が上がるのはなぜ?年末に投資したい銘柄とは

徳田陽太
徳田陽太
記事の難易度:★★★☆☆

マーケットと上手に付き合うには、時期や条件で特定の銘柄や業種が大きく動くアノマリーを知ることが欠かせません。

今回は、アノマリーの背景やアノマリーによって年末の株価がどう動く傾向があるのかを見てみましょう。

年末に株価が上昇する「掉尾の一振」

代表的なアノマリーである掉尾の一振(とうびのいっしん)は、年末に株価が勢いよく上昇する様を表しています。さらに、年始に株価が上昇するご祝儀相場も重なるので、クリスマスから年末にかけての値上がりは非常に信頼感があります。

直近のデータを見ると、2008年から2013年までは6連騰していて、この間の日経平均はすべて11月末の株価をアウトパフォームしています。2014年は小幅に11月末時点の株価を下回ったものの、その後はおおむねアノマリーに沿った動きをしています。

2009年と2012年は10%を超える大幅上昇

年末の株価の推移をもう少し詳しく見ると、特に2009年と2012年は10%を超える大幅な株価上昇を記録しています。11月末時点からの上昇率を見ると、それぞれ12.8%と10.0%です。2005年以降の上昇率の平均値を計算しても、単月で4%を超える高パフォーマンスを記録しています。

このように、掉尾の一振は5月に売り抜けろ(セル・イン・メイ)節分天井・彼岸底と並んで、信頼できるアノマリーと言えそうです。

年末年始に上昇する理由

掉尾の一振の背景には、機関投資家を中心とする、評価額のつり上げ(ドレッシング買い)があるといわれています。

こうした運用主体は、期末要因で保有資産額の時価評価額を向上させる思惑や株式の評価額をつり上げるという側面も持っているのです。

ご祝儀相場の期待感が買いを後押し

年明け最初の取引(大発会)では、年明けのめでたさなどから幅広い銘柄に買いが入る「ご祝儀相場」で株価が上昇しやすい傾向にあります。これも掉尾の一振と同様のアノマリーと言えます。

年末は新年度相場入りへの準備期間であり、ご祝儀相場に合わせて買い注文が集中することで、掉尾の一振として株価が上昇しやすい傾向があるようです。

年末に投資したい銘柄は?

具体的にどんな銘柄に年末にチャンスがあるのでしょう。米国のNASDAQ(ナスダック)に上場しているGAFAは、掉尾の一振の対象となりやすい銘柄の代表格。時価総額が50兆円を超えて世界経済を左右するようになっても、今後も高成長が期待できる銘柄の一つです。

アメリカの年末商戦は11月末のブラックフライデーを皮切りにクリスマス前後まで続きます。同様に世界第二位の経済大国である中国も世界最大の売り上げ高を記録する旧正月など、個人向け通販市場が急拡大しているため、今後も充分なチャンスがあります。

クレジットカード会社にも要注目

ネット通販の決済手段は主にクレジットカードであり、オンライン通販の普及とあわせて成長期待が大きいのがクレジットカード会社です。

カード決済で高いシェアを占めているクレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(ティッカーコード:AXP)やVISA(ティッカーコード:V)は、安定した配当利回りと合わせて、長期保有に適した銘柄と言えます。

まとめ

アノマリーは値動きの要因に少なからず当てはまることがあり、アノマリーだからといって頭から無視できるものではありません。

掉尾の一振りを含めて、なぜ株価がアノマリーに沿って動くのか、その理由を探りながらするのも投資のだいご味と言えるでしょう。

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