
底打ちのサインはこれだ!買いパターンを覚えよう
前回の「ローソク足」で解説したように、陰線と陽線、実体とヒゲで構成されるローソク足は、投資家の心理が凝縮されているテクニカル指標です。
単独でも十分活用できるローソク足ですが、複数のローソク足を組み合わせることで、より確実に売買サインを読み解くシグナルになります。
今回は、ローソク足から読み取れるさまざまなサインを見てみましょう。
底打ちのサインはこれだ!
まずは相場の底打ちで出現する基本的な「買いパターン」を覚えましょう。下の図は直前の陰線より下に十字線が出て、その直後に陽線が出る、「捨て子線」と呼ばれるパターンです。下離れ十字線とも呼ばれるこのパターンは、この後に大きな反騰が期待できます。
トレンドの転換を表すローソク足とヒゲ
右上は「長い下ヒゲ」といい、ローソク足に長い下ヒゲがついていることで、売りよりも買いが強いことを示唆します。このシグナルは、大底のタイミングで出現することが多い典型的な底打ちサインです。
右下は包み線と言い、底値圏で陰線の後、それを包む(抱く)ように長い陽線が現れた形です。これも相場の底打ちを暗示しています。左下は「長大陰線」であり、黒く長い実体はある日(週)に大きく売られたことを示唆します。短期売買が増えると、この長大陰線の出現をきっかけに底打ちするケースが見られます。いずれも、陽線やヒゲが長いほどシグナルが強いと判断できます。
なお、下値圏での長い下ヒゲに対して天井圏での「長い上ヒゲ」など、それぞれのサインを正反対にしたものは、それぞれ「売りサイン」としてとらえられます。
江戸時代の米の先物相場から生まれた「酒田五法」
酒田五法は江戸時代、米の先物取引で財を成した出羽国(現在の山形県)の豪農・本間宗久が生み出したローソク足を基本とするテクニカル分析です。相場転換のサインとは?代表的な四つのパターンで紹介した「三尊天井」や「逆三尊」は、酒田五法の基本則であり、三山(さんざん)や三川(さんせん)と呼ばれています。
また、三空(さんくう)や三兵(さんぺい)、「捨て子線」など、現在でも活用されているチャート分析のテクニックは、江戸時代に開発されていたことは注目に値します。
優れた相場分析として伝わる「酒田五法」
本間宗久はすぐれた分析手法と相場観を持ち、米相場での取引で一財産を築きました。その分析手法は「酒田五法」、相場観は「相場三昧伝」として現在まで伝えられています。日本が生んだ相場の古典として、一度手にとってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ローソク足の組み合わせによる相場のシグナルは無数に発見・利用されていて、「酒田五法」のように、数百年前から伝えられているものも存在します。ローソク足のパターンを把握して、相場転換のポイントと買い場を逃さないようにしましょう。
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