
株式投資を”副業”として成り立たせるための取り組み
より大きな収入や老後の安定した生活を目的に株式投資をはじめる人は少なくありません。しかし、短期間で大きく殖やすことを狙う株式投資は、リスクが大きくなります。
今回は、生活費のために株式投資をすることの危険性と、副業としての株式投資のスタンスについて考えてみましょう。
この記事のもくじ
投資を副業にするということはどういうことか
投資を副業としている状態とは、会社勤めや安定収入を得ながら株式投資をしている状態であり、投資から得る収益が主な収入源でなければ、投資が副業と言えます。
株式投資の利益を生活費に組み入れると、損失が出たときに生活がままならなくなり、本業にも支障をきたす恐れがあります。投資の利益はあくまでも資産形成の手段と割り切り、生活費に組み入れる必要がないように、余裕資金ではじめることが欠かせません。
株式投資を生活費に組み入れるときのポイント
株式投資で得た利益を生活費に組み入れるためには、必要なタイミングで利益確定ができる銘柄への投資が必要です。数年程度をかけて値上がりする銘柄は必要なときに利益確定ができないため、短期間で大きな値上がりが期待できる銘柄への短期集中投資が中心になります。
投資のプロであるファンドマネージャーも年単位で結果を出せばよいのに対して、より短い間隔で結果を出さなければならないため、利益確定のタイミングはよりシビアになります。それよりもハードルはもっと厳しくなります。
短期投資で成果を出せるのか?
短期投資で利益を出すためには、すぐに値上がりしそうな銘柄を探してひんぱんに売買をしなければなりません。もちろん、売買の頻度が増える分だけ手数料もかかるため、少ししか値上がりしていない場合はほとんど利益が出ません。
短期で利益を出すためには、どうしても低位株やボロ株、新規株式公開(IPO)銘柄といったハイリスク・ハイリターンな銘柄に投資する必要があるのです。
本業をおろそかにする副業は本業の足を引っ張る
もう一つの問題が、本業との兼ね合いです。値動きが激しい銘柄に投資では、場中の板を見ながら取引する方が成果を出しやすくなります。しかし、日中に仕事をしていれば本業への影響が出るでしょう。仕事の時間が夜間でも、株式投資に気が向いていると、本業でミスをしやすくなります。
投資で生活費を稼ぐために本業で失敗して減給・解雇を招いては本末転倒です。副業は本業があってこそ。本業に影響を与えない範囲で取り組むようにしなければなりません。
副業としての株式投資のスタンス
副業として株式投資を考えるなら、将来のための資産形成の一環と考えて、中長期投資を基本としましょう。
中長期投資を基本とすることで銘柄探しや銘柄分析に時間をかけられるのはもちろん、複利の効果によりより効率の良い資産形成が期待できます。
資産形成を前提に中長期投資を念頭に置く
中長期投資を中心にするなら、複利効果を考えることで飛躍的に向上します。100万円を自己資金として投資をはじめて、1年で5%の複利効果が期待できるときとそうでないときの違いを見てみましょう。
単利計算 | 複利計算 | |
---|---|---|
運用期間1年 | 5万円 | 5万円 |
運用期間10年 | 50万円 | 62.8万円 |
複利効果の有無で、投資成果にはここまでの違いが生じます。この違いは投資期間が長くなればなるほど大きくなるので、投資で得た利益は引き出さずにそのまま運用を続けて、将来の資産とするのが良いでしょう。
まとめ
個人投資家が機関投資家に勝る唯一のポイントは、投資目的と投資期間を自由に設定できることであり、複利効果を最大限に得られることです。
本業の収入で生活できているなら、いざという時の出費や老後資金を確保するために、中長期投資で堅実に資産形成をするのが良いでしょう。
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