
不動産投資信託(REIT)の相場を変動させる要因は何か?
個人投資家にも人気が高い不動産投資信託(REIT)ですが、REITを対象とする投資信託や上場投資信託(ETF)などで間接的に保有している人もいるのではないでしょうか。
今回は、REITの値動きにはどのような材料が影響するのか、REIT相場における変動要因を確認してみましょう。
この記事のもくじ
各国の金融政策にビビッドに反応。緩和政策下で強み
REITは緩和政策下で買われやすいため、需給は市場に供給される資金量で決まると言っても過言ではありません。
リーマンショック後の米国REIT市場の動向を見ると、連邦準備制度理事会(FRB)が実施した量的緩和(QE)期間中は、終始堅調に推移しました。
景気変動にも敏感に反応する
REITは不動産に投資をする特性上、景気変動の影響を非常に強く受ける傾向にあります。
景気後退局面では不動産取引は不活発になり賃料も低迷するので、REIT価格も低迷する傾向があります。反対に景気拡大局面では、取引も活発になり賃料も高止まりするので、REIT価格の上昇が期待できます。
不動産関連指標にも影響を受ける
一口にREITと言っても、投資対象となる物件によって性格の異なるRIETが組成されます。REITの値動きは、不動産市況を知る手がかりである住宅着工件数やオフィス空室率など、不動産関連指標の動向の影響を受けます。
REITに投資するときには、不動産関連指標を確認しながら値動きを分析・予測することが欠かせません。
バリュエーション指標にも注目
REITのバリュエーション指標には、株式投資の株価純資産倍率(PBR)に似たNAV倍率を主に利用します。NAV倍率を求めるのに必要な1口あたりNAVは純資産を発行済み投資口総数で除して求め、NAV倍率は投資口数を1口あたりNAVで除すことで求めます。
NAV倍率は1倍を超えていれば割高、下回っていれば割安と判断します。個別のREITの値動きはバリュエーション指標に左右されやすいので、投資するときには必ずNAV倍率を確認しましょう。
アメリカREIT市場の影響を受けるグローバルREIT市場
世界最大のREIT市場はアメリカであり、世界のREIT市場シェアの65%以上の規模を占め、アメリカREIT市場の動向は、グローバルREIT市場の動向に大きな影響を与えます。
では、アメリカの不動産市況を読み解くためには、どの不動産関連指標に注目するとよいのでしょうか。
不動産関連指標で注目される中古住宅販売件数
アメリカの住宅市場のメインマーケットは中古住宅であり、そのシェアは約8割にも上ります。アメリカの不動産関連指標の中でも要注目なのが、中古住宅販売件数です。アメリカREITへの投資を考えるなら、中古住宅販売件数の動向は要注目です。
まとめ
REIT相場に影響を与える要因には、金融政策や経済指標、個別銘柄のバリュエーションなどが存在します。REITへの投資では、これらの変動要因に注目することが重要です。
また、グローバルREITの動向を左右するアメリカREITへ投資するのであれば、アメリカの不動産市況の重要指標である中古住宅販売件数には要注目です。
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