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なぜ新株を発行する?株式を追加発行する狙いと株主への影響

なぜ新株を発行する?株式を追加発行する狙いと株主への影響

たじりひろこ
記事の難易度:★★☆☆☆

上場している企業が株式を増やす場合があります。その際、以前から流通している株式を「旧株」もしくは「親株」、新たに発行された株式を「新株」もしくは「子株」と呼びます。なぜ、企業は株式を増やすのでしょう?新株と旧株の間には何か違いがあるのでしょうか?

今回は、新株・旧株に違いがあるのか、そして株式の追加発行の狙いや株主への影響について見ていきましょう。

企業が新株を発行する理由とは?

新株の主な発行理由ですが、企業の増資です。新規事業の立ち上げや設備投資を行いたい場合、新たな資金が必要になります。資金の調達方法ですが、代表的なものは以下です。

  1. 銀行など金融機関からの借り入れ
  2. 社債の発行
  3. 新株の発行

この中の「銀行からの借り入れ」ですが、返済期限が来たら借入金を返済する必要があります。同様に「社債の発行」も満期が来たら満額返済が必須です。

しかし、「新株の発行」で集めた資金を企業側は返済する必要がありません。投資した人がお金を返してもらいたいと思ったら、時価になりますが、保有株式を株式市場で売却して回収すればいいのです。

期限までの返済が不要な新株発行での増資は、企業側にとって非常に良い資金調達方法なのです。

「新株発行」と「株式分割」の役割の違い

流通株式を増やすといえば「株式分割」という手もあります。新株発行と同じように思えますが、大きな違いがあります。

新株発行では新たに資金が流入しますが、株式分割では資金が入ることはありません。しかし、株式分割には投資家側にも企業側にも良い点があります。

株式分割をすると株数が増えます。今まで1,000株保有していた人は2,000株に変わります。それに伴い、分割前に200円だった株価は100円になります。

株価が下がり流通株数が増えるため、買いやすさから取引が盛んになって株価の上昇が見込めるのです。

新株発行する方法は数種類に分かれている

増資目的の新株発行は「有償増資」と呼ばれています。有償増資の方法は数種類に分かれていますので確認してみましょう。

まず、「公募増資」は新株割り当ての権利を一般投資家対象に募集するものです。この時の購入価格は市場での株価よりもいくらか低めに設定しています。さらに株価を低くして売り出したい場合は、既存株主保護の観点から株主総会での特別決議が必要になります。

その際は理由の開示も必要です。今まで該当株式を持っていなかった人が保有するため、流動性が高まるという期待が持てます。

既存株主・関係者のための新株発行

「株主割当増資」は既存の株主に新株の割り当てを与える増資方法です。既存株主は株数に応じて新株を購入する権利を得られますが、実際の購入は希望次第です。

もし期限内に申し込みをしない場合は権利が流れてしまいます。また、株主割当増資で購入できる新株は時価よりも低く設定されているのが特徴です。この方法は既存株主の保有株数が増えるだけなので、株主構成等の変更はありません。

「第三者割当増資」は、親会社や従業員、関連会社、金融機関等の関連があるところに向けた新株発行です。この増資の狙いは資本提携です。また、経営悪化で通常の融資を受けられない場合に利用することもあります。

第三者割当増資も公募増資と同様に購入価格は市場での株価よりも低く設定されており、さらに価格を下げたい場合は株主総会での理由開示と特別決議が必要になります。

新株と旧株に権利の違いはある?

新株と旧株に権利の違いはある?

新株と旧株の権利の違いについても気になりますが、基本的にはこれらの間に違いはありません。ただし、配当金が出る場合は要注意です。

新株の配当金の計算ですが、新株の発行日から期末の配当日まで日割りで計算されます。そのため、旧株で受け取る配当金よりも少なくなる場合があることを覚えておきましょう。当然ですが決算日を過ぎれば、次回の配当金は新株も旧株も同じ額を受け取ることができます。

新株発行の情報を手に入れる方法

既存の株主対象の「株主割当増資」や関係機関向けの「第三者割当増資」ならともかく、「公募増資」の情報を一般投資家が手に入れる方法はあるのでしょうか。流通量が増え、取引が活発になりそうならば、ぜひ取得したいと考える人もいるはずです。

これらの情報は各証券会社のサイトで案内されています。ただし、気を付けないといけないのは、売り出しているのは幹事証券会社のみということです。どこの証券会社でも扱っているわけではありません。また、各取り扱い証券会社でも扱い株数が違います。全ての購入希望者が手に入れられるとも限りません。

まとめ

新株と旧株にはほとんど違いがありませんが、配当金が変わる場合があることや、新株の発行の仕方にも違いがあることを認識しておきましょう。

また、新株が発行されることにより株価にも変動があるかもしれませんので、もしそのようなニュースを見つけたら株価をチェックすることもおすすめします。

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