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なぜ新株を発行する?株式を追加発行する狙いと株主への影響

なぜ新株を発行する?株式を追加発行する狙いと株主への影響

たじりひろこ
たじりひろこ
記事の難易度:★★☆☆☆

何らかの理由により、上場企業が発行株式数を増やす場合があります。その理由はさまざまですが、そもそもなぜ企業は発行株式数を上積みしようとするのでしょうか。

今回は、株式の追加発行の狙いや株主への影響、さらに投資家視点でどのような影響があるのかを見ていきましょう。

企業が新株を発行する理由とは?

新株の主な発行理由としてあげられるのが、企業の増資です。新規事業の立ち上げや設備投資には資金が必要ですが、資金調達の手段として金融機関からの借り入れや社債の発行、新株発行といった手段があります。金融機関からの借り入れや社債の発行では返済期限が設定されるのに対して、新株発行では株式市場に流通する発行済株数を増やすだけなので、企業に返済期限が設定されていないので、資金の自由度が格段に改善します。

出資者(株主)が資金を回収するときには、保有する株式を株式市場に売却することで、そのときの価格で現金化することができます。このときの取引価格が購入時点よりも値上がりしていれば、株主も大きなリターンを得ることができます。

このように、新株発行で資金を集めることは、企業にとっても株主にとっても有利な資金調達の方法といえるのです。

「新株発行」と「株式分割」の役割の違い

流通株式を増やす方法には、「株式分割」という手段もありますが、新株発行とはどのように違うのでしょうか。

新株発行では新たに資金が流入するのに対して、株式分割では資金が入らないものの、株式分割により株数が増えることで取引が活発になり、株価の値上がりが期待できます。

新株発行する方法は数種類に分かれている

増資目的の新株発行は「有償増資」と呼ばれ、その方法によりいくつかの種類に分かれています。

新株発行でも一般的な手法である「公募増資」は、新株割り当ての権利を一般投資家を対象に募集するものです。この時の購入価格は市場での株価よりもいくらか低めに設定されますが、極端に株価を低くして売り出すときには、既存株主保護の観点から株主総会での特別決議が必要になります。また、開示も必要となります。

既存株主・関係者のための新株発行

「株主割当増資」は既存の株主に新株の割り当てを与える増資方法です。既存株主は株数に応じて新株を購入する権利を得られますが、実際の購入するかは希望次第なので、申し込みをしないと権利が流れてしまいます。また、株主割当増資で購入できる新株も時価よりも低く設定されています。この方法は既存株主の保有株数が増えるだけなので、株主構成等の変更はありません。

第三者割当増資」は、親会社や従業員、関連会社、金融機関等の関連があるところに向けた新株発行であり、資本提携を目的とすることがほとんどですが、経営悪化で通常の融資を受けられない場合に利用することもあります。第三者割当増資も公募増資と同様に購入価格は市場での株価よりも低く設定されており、さらに価格を下げたい場合は株主総会での理由開示と特別決議が必要になります。

新株と旧株に権利の違いはある?

新株と旧株の権の間に権利面での違いはありませんが、配当金が出る場合は新株の発行日から期末の配当日まで日割りで計算されるので、旧株の配当金よりも少なくなる場合があります。決算日を過ぎれば、次回の配当金は新株も旧株も同じ額を受け取ることができます。

新株発行の情報を手に入れる方法

既存株主が対象の「株主割当増資」や関係機関向けの「第三者割当増資」ならともかく、「公募増資」の情報を一般投資家が手に入れる方法はあるのでしょうか。これらの情報は通常、各証券会社が売り出し情報を掲載します。公募増資であれば新規株式公開(IPO)と同様、売り出すのは幹事証券会社に限られ、各取り扱い証券会社でも扱い株数が違います。全ての購入希望者が手に入れられるとも限りません。

まとめ

企業の資金調達の手段として有力な新株発行ですが、企業だけではなく投資家にもメリットがある資金調達の手段と言えます。

意識していないと認識する機会の少ない新株発行ですが、うまくすれば大きな利益を得ることもできるので、投資対象の企業で新株発行の動きがないかは常に注目してみるとよいかもしれません。

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