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非上場大企業はなぜ上場しない?株式公開するメリットとデメリットを探る

非上場大企業はなぜ上場しない?株式公開するメリットとデメリットを探る

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★☆☆☆

「身近で知っている企業に投資したい」と思って銘柄を探したけど、その会社が上場していなかったという経験がある人もいるでしょう。実は、大企業だから必ず上場しているというわけではないのです。

世の中には、大企業でも理由があって非上場を続けている会社も多くあります。なぜ非上場のままにしているのか、その理由を探ってみましょう。

非上場の超有名企業は多く存在する

誰もが知っている有名企業なのに、上場していない例はたくさんあります。有名なところでは、大手飲料メーカーのサントリーや大手旅行会社のJTB、ゼネコンの竹中工務店などが非上場です。運送会社の佐川急便も2017年12月まで非上場でした。

これらの会社は上場していても全くおかしくない有名な大企業ですが、メリットやデメリット、経営方針を考慮して非上場を続けています。では、株式上場のメリット・デメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

上場することのメリットとは?

株式を上場させると、株式市場で資金調達をすることができます。株式公開といって、新たに発行した株式を、証券取引所で買ってもらうことができるのです。

上場していれば時価で株式を発行して多額の資金を調達しやすくなりますが、非上場の場合は自由に売却できない株式となるため、誰でも新株を買ってくれるわけではなく、あまり高い金額で発行することができません(非流動性ディスカウント)。

この他、上場すると会社の知名度が上がり、ブランド力の強化や従業員の採用にもよい影響があります。また、上場するには証券取引所の審査があるため、その審査を通過した企業ということで社会的信用が高まるというメリットもあります。

上場することのデメリットとは?

上場することのデメリットは、誰でも株主になれることです。誰でも株主になれるということは、会社の経営方針に反対する人が株主になる場合もあるということです。

その結果、経営の自由度が下がる可能性があります。また、買収されるリスク上場を維持するための多額なコストがかかることもデメリットにあげられます。

株主と株主総会の存在

株主は、会社の経営に参加する権利があります。これは、株主総会での「議決権」という形で与えられる権利です。

株主総会では経営者を選出するなどの決議をおこないますが、その投票数は保有している株式数に応じて与えられます。そのため、多くの株を保有する大株主は会社の経営に大きな影響力を持っていると言えます。

経営者は株主が納得するレベルの利益を出していなければ、クビになってしまうかもしれません。ここでの利益は、会社の純利益ではなく、株価が上昇して得られるキャピタルゲインや配当金といった、株主にとっての利益が重視される傾向にあります。

短期的成果を求める株主の増加

大きな企業なのに上場していないのには理由がある

昔の日本では、経営者に対して文句を言う株主は多くありませんでした。しかし、近年では外国人投資家をはじめ機関投資家やファンドを中心に、経営に対して要望をはっきりと伝える「モノ言う株主」が増加しています。

モノ言う株主は大株主であることが多く、少数株主に対しても「経営方針を改めるべきだ」というメッセージを発するなど発言権の大きさを武器に、彼らにとって利益となるよりよい経営を求めます。

その結果、株主を納得させるために中長期的な成長を犠牲にし、短期的な成果を求める会社もあります。

中長期的にじっくり経営したい会社は上場しない

上場することには、メリットだけでなくデメリットもたくさん存在します。目先の利益を求められる可能性が高くなる上場は、中長期的な経営を重視している企業にとって魅力的でない場合があるのです。

上場したことで投資ファンドに目をつけられ、経営権を奪われるリスクも出てきます。こういったデメリットに注目する企業は、安定した経営を実現するために非上場という選択をするのです。

まとめ

非上場を貫く会社が、何を目的として上場しないか知ることは、上場のメリットとデメリットを理解することにつながります。それを理解していれば、投資ファンドが考えていることも少しずつわかるようになります。

投資ファンドが大株主になっている会社は、投資ファンドの動きで株価が大きく変動することがあるため、その動きを推測するための参考にできるかもしれないのです。

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