
「配当利回り」と「優待利回り」の計算方法と活用方法
配当や株主優待狙いで投資をするときには、投資した金額に対して得られる利益の割合である「利回り」が良い銘柄を探すことが重要なポイントとなります。
今回は、配当利回りと株主優待利回りの計算方法と、その活用方法について見てみましょう。
この記事のもくじ
配当利回りの計算方法
配当利回りは、1株あたりの年間配当金を現在の株価で割ることで求めることができます。そのため、株価が上がれば配当利回りは下がり、株価が下がれば配当利回りは上がることになります。
配当利回り(%) = 1株あたりの年間配当金 ÷ 現在の株価 × 100
投資戦略によって購入タイミングは違う
配当収益を重視する投資では、配当利回りが高いとき、つまり株価が下がっているときに買い付けることが基本です。
ネット証券であれば、取引画面に予想配当利回りが記載されているので、投資銘柄を選ぶときにはそれを参考にすると良いでしょう。
株主優待利回りの計算方法
株主優待利回りは、優待価値を投資金額で割ることで計算できます。株主優待は金銭ではなく物品や金券なので、優待価値から収益性を図ります。
優待利回り(%) = 株主優待の価値 ÷ 投資金額 × 100
配当利回りと同様に株価で利回りは変化する
最低購入単元が100株、株価が1,000円、100株毎に2,000円分の商品券を株主優待にしている銘柄を例に見てみましょう。
この場合は株主優待の価値は2,000円、投資金額は100,000円ですので、2%の優待利回りになります。
2,000 ÷ 100,000 × 100 = 2%
配当利回りと株主優待利回りを合わせたトータル利回り
株式の株主還元は配当による還元が基本です。そのため、株主優待を実施している企業は配当と株主優待を両方同時に導入するので、個人投資家にとっては非常にお得銘柄と言えます。
配当も株主優待もある銘柄なら、利回りは配当利回りと株主優待利回りを合わせたトータル利回りとして考えることができます。
銘柄選択の幅を広げるトータル利回り
配当利回りと優待利回りの両方に注目することで、より高い利回りを追求できます。トータル利回りという考え方を持てば、高配当銘柄だけではなく、配当利回りが低くても優待利回りが高い銘柄など、銘柄探しの幅を広げることができます。
比較的安定したリターンを狙える高配当銘柄
相場に下落はつきものですが、高配当銘柄は相場全体が値下がりしていても比較的値下がり幅が小さく、株価下落による損失を抑えるリスクヘッジが期待できます。
リスク回避を基本とするなら、配当狙いの投資を中心に据えてみましょう。銘柄選びに悩んだときも、高配当銘柄に絞られるので、銘柄選択がやりやすくなります。
配当利回りを重視するなら米国株式にも注目
高配当銘柄といっても国内銘柄の配当利回りはそれほど高くありません。配当利回りを重視するなら、米国株式にも目を向けてみましょう。
米国株式には、ジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)やコカ・コーラ(KO)のように50年以上の連続増配維持している企業も存在します。これらの企業は2008年のリーマンショックやその後の世界金融危機の最中でも増配を維持するなど、株主還元の姿勢を明確にしています。
まとめ
投資効率を上げるためには、キャピタルゲインだけではなく、インカムゲインにも注目しましょう。特に、配当利回りと優待利回りを合わせたトータル利回りは、積極的に活用を検討したい指標であり、利回りを最大化しておくことで、相場急落時のリスクヘッジに繋がります。
投資初心者こそ、配当を重視する投資戦略を採用することで、リスクを抑えた投資の実現が期待できるのです。
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