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大金を動かせるから気をつけたい。信用取引のメリット・デメリット

大金を動かせるから気をつけたい。信用取引のメリット・デメリット

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たじりひろこ
たじりひろこ
記事の難易度:★★★☆☆

株式取引に少し慣れてきたところで「もっと大きなお金を動かしたい」と考える方は多いと思います。そんなときに活用したいのが「信用取引」です。

信用取引では自己資金よりも大きなお金を動かせますが、だからこそ、注意しないといけないことは少なくありません。今回は、信用取引のポイントと、メリットとデメリットについて見てみましょう。

現物株取引と信用取引では何が違う?

信用取引では、信用取引の専用口座に委託保証金として差し入れている金額(自己資金)の約3倍までの取引ができるようになります。なぜ信用取引では、自己資金よりも多くのお金で取引できるのでしょうか?

信用取引が、証券会社から資金を借りてする取引だからなのです。

取引には一定の制約がある信用取引

自己資金以上の取引ができる信用取引は魅力的ですが、信用取引をはじめるには専用の信用取引口座の開設が必要です。

信用取引口座は投資家のリスク回避のためにも一定の取引経験がないと開設できない点に注意が必要です。

信用取引の魅力「信用買い」とは?

信用取引の魅力としてあげられるのが、資金がなくても値上がり局面での利益を期待できる「信用買い」です。信用取引では保証金の約3倍までの金額を投資できるので、100万円の保証金を差し入れれば、300万円までの投資が可能です。

投資銘柄を証券取引所で定める「制度信用取引」では、借り入れた資金の返済期限は6カ月です。6カ月以内に株価が上がれば、その時点で反対売買(決済取引)して手じまいをして、利益確定ができます。

信用売りも見逃せない魅力

信用買い以外にも、株式を持っていなくても値下がり局面で売りから入る「信用売り」もできます。信用売りを利用すれば、市場全体が下降気味であっても利益を得ることができる可能性は十分にあります。

信用買いのデメリット:「追証」

信用買いのデメリットは、株価が下落局面で発生します。制度信用取引の取引期限は6カ月ですが、相場が急落して証券会社に差し入れている委託保証金の維持率が一定割合を下回ると、委託保証金の追加入金が必要になります。この追加で入金する保証金が「追証」です。

例えば、50万円の委託保証金を入金して、150万円分の株式を信用買いしていた場合、委託保証金維持率は30%を超えています。しかし、信用買いした150万円の株式が下落して120万円になると、委託保証金維持率は約13%となり、追証が発生するのです。

※株式評価損額:150万円-120万円=30万円
委託保証金維持率:(50万円-30万円)÷150万円=約13%

追証は2営業日後までに差し入れる必要があり、いったん下落した株価がすぐに上昇しても、追証が解消されることはありません。

信用売りのデメリット:「予想外の株価上昇」

信用売りでは、株価が大きく上昇した時が要注意です。株価が再度下落するのを待ちたくても、6カ月以内には買い戻しをする必要があります。売却期限まで株価の上昇が続くと、売った時以上の金額で買い戻しをすることになります。

ちなみに、信用売りの場合も追証が発生するので、こちらも注意が必要です。この際は、値上がり分を株式評価損額とみなして計算します。

売買以外の信用取引のデメリット

信用取引に必要な委託保証金は、現金ではなく現物株で差し入れることもできますが、差し入れた現物株の値下がりにも注意する必要があります。

委託保証金にした現物株の時価評価額が大幅に値下がりすると、追証が必要になる可能性が出てくるからです。それを防ぐためにも、できるだけ現金で委託保証金を差し入れるのが賢明でしょう。

金利と貸株料も無視できない

金銭面のデメリットとしては、信用売りでは金利、信用売りなら貸株料が発生します。証券会社で金額の設定は多少違いますが、おおむね金利が2%台、貸株料が1%台に設定されています。

まとまったお金を動かすときは、金利・貸株料も大きくなるので、取引前に金利と貸株料を確認することが欠かせません。

まとめ

信用取引は値上がり・値下がりのどちらの局面でも利益を狙える魅力的な制度ですが、無視できないデメリットもあります。

しっかりと制度を把握した上で現物取引と合わせて利用することで、より良い投資成績が期待できます。ぜひ、信用取引の利用を検討してみてはいかがでしょうか?

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