
マクロとミクロの違いとは?株式投資に関わる経済の視点
マクロとは国などの経済全体を表し、ミクロは企業や個人などの小規模な経済活動を表します。経済学など学問の場面ではマクロ・ミクロの視点は重視されますが、株式投資でも重視されることはあまり知られていません。
今回は、株式市場に影響するマクロ・ミクロについて見てみましょう。
この記事のもくじ
相場格言にもなっているマクロとミクロ
相場格言でも森を経済、木を個別銘柄に例えて、「木を見て森を見ず」や「森を見て木を見ず」といった言葉でマクロ・ミクロ視点を持つことの重要性が表されています。相場格言にもなるほど、投資でマクロ・ミクロの視点を持たなかったことで失敗してきた人が少なからず存在したということです。
「木を見て森を見ず」は個別銘柄の動きばかり追って経済全体を見ていない様子のこと。ミクロの視点ばかりでマクロの視点では見ていないという状態です。これに対して「森を見て木を見ず」は経済全体の動きばかり見て、個別銘柄の動きを見ていない様子のこと。マクロの視点ばかりでミクロの視点では見ていないという状態です。
投資に経済の勉強は欠かせない?
経済の仕組みを知っていると役立つ場面は多いですが、経済だけが株式投資に役立つわけではありません。株価は経済の動きだけでなくそのときの政治状況や株価を受けた投資家心理も反映するので、経済ニュースだけを追っていると大きな損失を被るリスクがあります。
投資をするときには経済動向を表す指標と同じかそれ以上に、政治や投資家心理の影響を受けることは覚えておきましょう。
マクロ視点から株式投資を見る
経済情勢の変化が株価に大きく影響するのは、株価暴落のタイミングです。金融危機である1987年のブラックマンデーや2008年のリーマン・ショックでは、株価が大暴落しました。
反対に、経済政策であるアベノミクスにより、日経平均株価がバブル崩壊後ほぼ20年ぶりとなる2万円台を回復するなど、株価も大きく上昇する要因となっています。
マクロ視点から投資銘柄を探す方法
日本や世界の経済で大きなニュースがあった場合、真っ先に株価が動くのは大企業の銘柄です。大企業の動向は大きく報道される傾向があり、売買タイミングも計りやすく売買も成立しやすいため、投資初心者にはおすすめです。
具体的な銘柄がどうしても思いつかない場合は、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)の採用銘柄から探してみましょう。日本を代表する企業の株ばかりなので安心感もあると思います。
ミクロ視点で投資を見るとどうなる?
円高は輸入企業にとっては安価で製品やサービスを輸入するチャンスであり、円安は海外に商品を売る輸出企業にチャンスが訪れます。行き過ぎた円高・円安は大きな経済に大きなダメージとなりますが、為替が少し動く程度で慌てて売却に走ることはないでしょう。
株価指数が上がっていても、出遅れる業種や銘柄は必ずあります。マクロ視点では乗り遅れと思っても、ミクロ視点では出遅れ銘柄にエントリーすれば間に合うこともあります。
ミクロ視点で投資銘柄を探すには?
多くの株式が上昇している中で株価が上がっていない出遅れ銘柄は、少し遅れて上昇が期待できますが、必ず上昇するとは限らないので、上昇が遅れている理由には注意が必要です。
出遅れ銘柄を探すのが難しければ、独自にスクリーニングして公表している証券会社もあるので、その銘柄を参考にするのもいいでしょう。
まとめ
投資をするときにマクロとミクロの視点を持てば、銘柄選択の幅がぐっと広がります。もし、投資をしていて損失を出してばかりだと感じたら、自分の見方が「マクロ寄り」「ミクロ寄り」に偏りすぎていないかを見直すと良いでしょう。
バランスを保って株式市場や銘柄を探していけばきっと利益が得られる銘柄が見つかるはずです。
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