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東証以外の証券取引所にはどんなものがある?

東証以外の証券取引所にはどんなものがある?

たじりひろこ
たじりひろこ
記事の難易度:★★☆☆☆

ニュースで大きく扱われている企業の株式は、そのほとんどが「東京証券取引所(東証)」上場のものです。日本の株式市場といえば東証というイメージが強いですが、東証以外にも地域ごとにいくつかの証券取引所が開設されています。

今回は、日本国内にある東京証券取引所以外の証券取引所について取り上げます。

名古屋証券取引所(名証)の特徴とは

東証に次ぐ取引規模を持つ名証

東京証券取引所(東証)と大阪証券取引所(大証)とともに日本の三大市場と呼ばれていた名古屋証券取引所(名証)ですが、近年では東証への一極集中が進み、新規上場がなかった2014年には10年前と比較して上場企業数は約4割減少する一方、2015年の売買高は6億3863万株(前年比22%増)となり、4年連続で増加しています。
株式市場としては、上場基準の異なる1部・2部市場のほかに1999年に開設された新興企業向けの市場である名証セントレックスが設けられています。また株式市場以外には、公社債市場や外国債市場、新株予約権付社債券(転換社債)・新株引受権付社債券(ワラント債)市場、新株予約権証券市場が開設されています。

名古屋証券取引所の新興市場「セントレックス」

名証セントレックスは成長が見込まれる新興企業に資金調達のチャンスを与える場であり、中部地区の企業に限らず、全国各地の企業が上場可能であり比較的規模の小さい企業が上場しやすいのがその特徴です。

上場時の時価総額で見てみると、東京証券取引所の新興市場「東証マザーズ」なら、時価総額10億円以上が条件ですが、セントレックスなら3億円以上と3分の1の数字となっています。

また、上場審査書類作成の労力・コストを極力削除するために上場審査書類の省略化も推進するなど、名証セントレックスは「現在は規模が小さいけれど、これから成長しそうな企業を探したい」ときに東証マザーズと並ぶ有力な選択肢の一つです。

九州地方の経済を支える「福岡証券取引所」

九州圏で唯一の証券取引所

九州圏内で唯一の証券取引所である福岡証券取引所(福証)は、近年の取引電子化により地方で重複上場する意義がなくなり、東証等に上場する企業による上場廃止申請が相次いでいます。

上場廃止申請が増加する一方で会員証券会社数は2003年の19社から2013年3月時点で22社と10年で微増傾向ですが、福証の取引に証券会社も少なくなく、売買高は微増傾向が続くものの、売買代金が減少する苦しい経営が続いています。

取引の主役「Q-Board」上場企業は地場企業

福証はQ-Board に上場する新規公開株が取引の主役になっており、九州地方に本社がある会社の新規上場が多いのが特徴です。東京を地盤とする東証マザーズ及びジャスダックを除く、他の証券取引所の新興市場には見られない特徴です。

上場企業は、九州周辺(九州・沖縄・中国および四国地方)に本店を有する企業および九州周辺以外に本店を有する場合であり、九州周辺において事業活動の実績があり、今後具体的な事業計画を有している企業に限られています。また、上場数値基準は株主資本が正であり株式時価総額が2億円以上など、TOKYO AIM市場(現・TOKYO PRO Market市場)が登場するまでは、日本の証券市場としてはもっとも上場数値基準が緩い市場としても知られていました。

九州でこれから活躍しそうな企業を見つけたいならば、Q-Boardへ上場している企業をチェックしてみるといいかもしれません。

北の経済の中心地「札幌証券取引所」

2017年度に売買代金が急増した札証

札幌証券取引所は、主に地元北海道の企業が上場する地方証券取引所であり、2016年の売買代金は約512億円と極めて小規模な証券取引所でしたが、2017年度の年間売買代金は3335億円と、前年度の6倍に達して、東京証券取引所に次ぐ国内第2位の証券取引所となりました。

その要因となったのが、新興市場「札証アンビシャス」上場のRIZAPグループ(2928)の株価が前年度末から9割近く高騰したことで売買代金が急増したことと言われています。

逆転現象が生じていた「札証アンビシャス」

北海道の新興企業育成を目的に開設された札証アンビシャスは、上場日の株式時価総額が5億円以上または株主資本が2億円以上で、株式時価総額が3億円以上など、東証マザーズやジャスダックと比べて上場基準が緩く、一時期は北海道よりも東京に本社がある企業の方が多い逆転現象が起こっていました。現在では上場廃止や新規上場により銘柄の入れ替えが発生しているため、この現象は解消していますが、この現象は新興市場に共通する悩みのようです。

地方の証券取引所にあるメリット・デメリット

地方証券取引所のメリット

では、地方の証券取引所の一番のメリットは、地方の企業を応援できることです。自分の住んでいるところや出身地の企業に投資することで、地方経済の活性化にもつながるでしょう。また、企業育成を目的として証券取引所ごとに新興市場を開設しているので、成長期待の大きい企業を見つける場にもなります。

地方の証券取引所は上場基準を緩和していますので、企業にとっては上場申請がしやすく、資金調達の手段として魅力的です。

地方の証券取引所のデメリット

地方の証券取引所の取引高は東証と比べると非常に少なく、日によっては取引が全く成立しないということも珍しくありません。注文を出しても取引が成立しない恐れがあるのは、証券取引所としては致命的とも言えるデメリットです。

また、上場基準を緩和しているため、上場することが目的のいわゆる上場ゴール状態の企業が少なからず上場しています。証券取引所側も上場企業数を維持するためにこのような企業の排除に積極的ではないため、投資家は投資するか否かの判断を慎重にする必要があります。

まとめ

企業側には比較的上場しやすく、投資家には地方企業の応援につながるなど、地方の証券取引所が存在するメリットは多く、地方への上場を足掛かりに、東証上場を目指していく企業も少なくありません。

しかし、取引高が少ないことから取引が成立しにくいことや、上場企業も東証上場企業に比べて規模が小さく知名度も低いため、投資家に情報が伝わりにくいといった難点があることも否めません。地方の証券取引所で取引を希望する際は、メリットとデメリットをよく考えてから投資をすることが欠かせません。

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