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市場を知ろう:東証一部と二部

市場を知ろう:東証一部と二部

株の知識レベル:★☆☆☆☆

株式投資を行うにあたり、株式市場の意味や役割を理解しておくことは重要になってきます。企業に投資を行い経済的利益を享受したい投資家と外部からの資金調達をスムーズに行いたい企業とのせめぎ合いが日々株式市場では行われているのです。
ここでは、企業が株式市場に上場する目的を考察し、東京証券取引所一部と二部を中心にその役割を説明します。

企業にとっての資金調達は非常に重要

企業が日々の企業活動を通じてその利益を得るためには、設備投資や新たな分野への研究開発費や投資が必要となってきます。これらの費用を会社の内部に留保されている資金から出せれば何の問題もないのですが、大半の企業にはそのような余裕資金は少なく外部からお金を調達しないと費用の捻出ができないのが現状です。そこで、資金調達をスムーズに行う手段が必要となってくるのです。

企業の資金調達の方法にはどのようなものがあるか

企業の資金調達の方法としては、大きく二つの方法が考えられます。一つは銀行など金融機関からの融資、つまり借金をしてお金を調達する方法で、二つ目が株式市場に上場し世間一般から幅広くお金を出してくれる人を募集して資金を集める方法です。日本の経済が発展するに従って、企業の資金調達方法も積極的に後者の方法、すなわち、銀行融資に頼らない株式市場からの資金調達が増えるようになってきました。

わが国における株式市場はどうなっているか

株式市場で資金を調達するには、まず証券取引所に上場する必要がありますが、国内にはいくつかの証券取引所があります。東京、大阪、名古屋など大都市を中心に、札幌や福岡などの地方都市にもいくつか存在しています。この中でも東京証券取引所は規模が大きく一部と二部に分かれており、全国的にも有名な企業が名を連ねています。資金を調達したい企業はまずこれらの証券取引所に上場することによって、世間一般からお金を集めることが可能となるのです。

東証一部に上場する会社はどんな会社か

株式投資を行ったことがない人でも、東証一部上場企業という言葉は必ず聞いたことがあるでしょう。東証一部とは、そこに上場している会社がいずれも超一流企業ばかりです。そのため上場できる審査もかなり厳格に定められており、全ての基準をパスした会社でなければ一部に上場することはできません。審査の基準としては設立年数、利益や純資産、株主数や流通している株式数、時価総額といったさまざまなものがあります。
会社側からすれば、東証一部に上場するということは「ブランド力」と「信用力」に箔が付き、企業イメージがアップし、市場からお金を集めやすくなることを意味します。他方、投資家サイドも、株価や配当の安定性などの面から見ても長期間にわたり安心して資金を投資できる会社であるとの判断につながるのです。

最初に上場しておく方がよい東証二部とは?

前記のとおり東証一部に上場するには非常に高いハードルがありますが、超一流とまではいえない企業でも市場から幅広く資金を調達する必要性はあります。そのため、一部より審査基準が低い企業を投資対象とする株式市場、すなわち東証二部の株式市場が設けられているのです。東京証券取引所に上場したい企業の多くは、まず東証二部に上場の申請を行います。上場が認められたらそこで東証二部上場企業として株式市場から資金調達を行うことができるようになります。その後、さらに厳しい審査基準をクリアして東証一部上場へと上がっていくのです。なお、上場していない企業でも最初から東証一部へ上場申請することもできますが、ほとんどのケースでは東証二部から段階を踏んで東証一部へと上場するのが一般的です。

東証一部から東証二部への降格とは

東証一部に上場している企業はブランド力や信用力が抜群なために、投資家から多くのお金を集めることができるのです。そのために厳格な審査基準があるのですが、その基準を満たさなくなった場合は一部上場のままにしておくことができません。投資家と企業とは信頼関係でつながっており、投資家を欺くような行為があってはならないのです。
東京証券取引所においては、一部上場している企業の財務等に問題が発生し、一部上場の基準を満たさなくなった場合、二部上場に降格されることになっています。さらに、二部上場の基準すら満たさなくなった場合には、最悪、上場廃止ということもあるのです。

まとめ

わが国における株式市場の発展に伴って、企業の資金調達の方法も、銀行融資などの「間接金融」から市場で株式を発行して世間一般から直接お金を集める方法、すなわち「直接金融」へとその割合が大きくシフトしてきました。そのため、証券取引所の役割は非常に重く、上場の審査基準を厳格に定め、各企業がそれを遵守することによって、企業の資金調達の利便性と投資家の保護とのバランスをはかっているのです。

現職の司法書士(実務経験14年)、ライター歴3年。
資格は司法書士、宅地建物取引主任者、2級FP技能士、モーゲージプランナー(住宅ローン専門資格)。
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