
個人型確定拠出年金(iDeCo)で株式運用は得策か
少子高齢化の進展、増え続ける借金。国家のバランスシートは膨らみ続け、そのトレンドは今なおとどまる余地を見いだせません。特に若者世代は将来の“年金リスク”に直面しています。
“自分年金”の重要性がうたわれる昨今、「確定拠出年金」を活用して私的年金を作る動きが活発になっています。一方で、投資による資産形成にはリスクがあるのも事実。私たちはどのように確定拠出年金と向き合えばよいのでしょうか。
この記事のもくじ
確定拠出年金の仕組みを再確認
年金には大きく分けて二種類存在します。一つは、受取額(給付額)が確定している「確定給付年金」。もう一つが、支払額(拠出額)が確定している「確定拠出年金」です。
確定拠出年金では、株式などのリスク資産をポートフォリオに組み込むため、運用結果によって将来の受取額は増える可能性もあれば減る可能性もあります。この点が、個人が確定拠出年金への拒む大きな要因だと言えるのです。
2016年から個人型確定拠出年金(iDeCo)もスタート
リスク資産の運用に積極的なアメリカでは、税制優遇措置も相まって、広く大衆から受け入れられる制度になりました。これを参考に、国内大手企業も確定拠出年金を積極的な導入をはじめ、2016年から「個人型確定拠出年金(iDeCo)」もスタートしました。
確定拠出年金はアメリカの401Kを参考にスタートしたので、確定拠出年金は「日本版401K」とも呼ばれています。
確定拠出年金の王道は“積立投資”
確定拠出年金の王道は“積立投資”です。目的に合わせて積立する商品と積立金額を決め、自身でポートフォリオを組んで運用します。
投資対象はさまざまで、国内債券などの比較的安全とされる資産に投資する商品もあれば、外国株式に集中的に投資する商品も存在します。これらの商品を組み合わせ、毎月一定額を拠出することで、安定した資産形成を狙うのが確定拠出年金です。
毎月の積み立てで着実な資産形成
資産運用や投資と耳にするだけで、“アレルギー反応”を起こす方も少なくありませんが、中長期で資産を増やすことを考えるなら、資産運用の一環としての投資は欠かせません。
確定拠出年金などの仕組みを活用して、決まった時期に決まった金額を買い付けることで、投資初心者でも無理をしない投資を実現できます。
目標実現にはポートフォリオが肝心
確定拠出年金は、中長期での投資を前提に作られた仕組みであり、目標リターンの実現にはポートフォリオが非常に重要と言えるのです。
各資産をいかにバランスよく組み合わせて目標とするリターンを実現できるポートフォリオを組めるかが重要なポイントになります。安定運用を目指すなら比較的低リスクな債券に投資する商品を中心に、高いリターンを狙うなら株式を中心としたポートフォリオを組むのが基本です。
安全性を高めたいなら国際分散投資を実践
ポートフォリオを組むときには、投資対象国と資産の分散の両方を意識しましょう。投資対象国と資産の両面からの分散を意識することで、初心者でも比較的安全性の高いポートフォリオを作成することができます。
中長期での投資を前提とするなら、株式への投資もリスクとリターンのバランスがとりやすくなります。上値を狙うなら債券中心ではなく、株式を積極的にポートフォリオに組み入れることを意識しましょう。
まとめ
少子高齢化が進んで低成長が長引く日本では、資産運用による老後のリスクヘッジは欠かせないものになりつつあり、個人型確定拠出年金はそのための強力なツールです。
確定拠出年金では、目標とリターンを定めたうえでポートフォリオを組みますが、安全性を高めつつ一定のリターンを狙うなら、株式を含めたポートフォリオを組むことを意識しましょう。
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