初心者でも株の買い方がわかる!株の教科書.com

経営の安全性がわかる指標:株主資本比率

経営の安全性がわかる指標:株主資本比率

PR
徳田陽太
徳田陽太
記事の難易度:★★★★☆

株式投資での銘柄分析には、貸借対照表(B/S)に代表される決算書の分析は必要不可欠。投資先企業の財務健全性を知るには、貸借対照表を確認することが欠かせません。特に純資産の部は、総資本に対する株主資本の割合を表す株主資本比率を確認することが非常に重要です。

今回は、貸借対照表のうち、株主資本比率を見るときのポイントを見てみましょう。

貸借対照表のポイントは他人資本と自己資本

株主資本比率を見るときには、他人資本と自己資本が重要です。その分析には、貸借対照表(B/S)の見方を知る必要があります。

貸方上部には銀行融資に代表される返却が必要な資金(他人資本)、下部には利益剰余金や株主からの出資など、返却不要な資金(自己資本)が記載されます。

株主資本比率では純資産の部に注目

株主資本比率で重要なのは純資産の部です。株主資本比率は総資本に対する株主資本の割合を表し、返却不要な資金が多いほど経営の健全性が高いと言えます。

総資本に対する株主資本の割合が高いほど投資先の安全性も高いと考えられるため、貸借対照表を確認する上で、純資産の部に注目することは非常に重要な作業と言えるのです。

株主資本比率は業種間比較が鉄則

株主資本比率が低いから、一概に悪い企業とは限りません。株主資本比率は業種によって違いが大きい指標なので、株主資本比率は同業他社同士で比較することがセオリーです。

株主資本比率は40%程度が一定の目安

その時々の経済条件(ファンダメンタルズ)によって上下はありますが、製造業では45%程度、小売りや卸売業で40%程度を目安としていて、おおむね株主資本比率は40%を越えると優良企業と判断して問題ないでしょう。

過去のデータを見ても、黒字経営なら株主資本比率は30%程度が一般的。黒字経営にプラスアルファの安心感を求めるのであれば、40%が一つの基準となりそうです。

貸借対照表と損益計算書は合わせて分析する

個別株投資では企業の財務状況を確認することは非常に重要ですが、財務状況が良好でも、利益が上がっていない企業の株価は上昇しにくいことも事実。貸借対照表の見栄えが悪くても、損益計算書が見栄えする企業も存在するのです。

一部の決算書類の見栄えだけが良い銘柄が継続的に買われ続けることも珍しくないため、上昇銘柄を補足するには、複数の決算書類を組み合わせて分析することが非常に重要です。

利益と負債のバランスを考えて投資判断する

株価を決定する最も重要な要素は企業業績であり、上昇銘柄を見つけるには損益計算書の分析が不可欠です。業績を確認した上で、株主資本比率が高い銘柄を選びましょう。

利益と負債のバランスは重要であり、好業績銘柄から株主資本比率の高い銘柄を選ぶことで、利益獲得の可能性が高まります

まとめ

株主資本比率は、個別株投資の銘柄分析では欠かせない指標であり、その内容確認には慎重になる必要があります。また、貸借対照表における、純資産の部の質を見極めることも重要です。

株主資本比率が低い水準で推移していても、前向きな投資が要因なら一概に売りとは言い切れません。利益と負債のバランスを理解した上で投資判断を下す分析ツールの一つとして、株主資本比率は重要な役割が期待できます。

総合評価
(0)

証券会社を選んで口座を作ろう!

免責事項

株の教科書.com(以下、当サイト)で提供している文章、画像、動画等のコンテンツ(以下、コンテンツ)は、作成時点で得られた情報を元に作成しております。その内容について作成時および未来において正確性、安全性は保証しておりません。

当サイトは投資に関する知識、技術情報の提供を目的としており、特定の銘柄、投資対象、投資行動、運用手法を奨励するものではありません。お客様ご自身の投資に関わる一切の行動につきましては、ご自身の責任の下でご判断ください。投資、資産運用によって発生した損益はお客様ご自身に帰属するものとし、当サイト掲載の情報に基いて発生した損害について一切の責任を負うものではありません。