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利益を出せる?「特別気配」は売買のサインになるか

利益を出せる?「特別気配」は売買のサインになるか

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横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

取引中に「前場の取引がはじまっても値がつかない」や「場中に突然取引できなくなった」といった場面に遭遇したことはありませんか。そんなときは取引銘柄に「特別気配」が出ていることがあります。

今回は、特別気配がどのようなものかを見てみましょう。

注文が集中しているときに取引を一時停止する「特別気配」

特別気配とは、特定の銘柄に買い注文、もしくは売り注文が集中しているときに、取引所が取引を一時停止する手続きです。買い注文が集中していれば買い気配、売り注文が集中していれば売り気配と言います。

日本の証券取引所は「直前の価格と比較して一定の値幅の範囲内に限り、即時に売買を成立させる」仕組みを採用しているため、大きく値が動いたときに市場の混乱を防ぐために、こうした仕組みが導入されているのです。

一時的に取引停止の対象になる特別気配

特別気配になると、板には「特」と表示されます。証券会社によって表示される文字は異なり、買い気配を「カ」、売り気配を「ウ」と表示する証券会社もあります。買い気配では買い注文が表示されている側に、売り気配では売り注文が表示されている側に表示されます。

特別気配になると、その銘柄は一時取引停止の対象となり、売買方式も通常のザラ場方式から取引開始と同じ板寄せ方式に切り替わり、取引成立まで気配値段が徐々に更新されます。

特別気配は取引にどう影響する?

特別気配の対象になると、買い気配では徐々に株価水準が切りあがり、売り気配では徐々に下がっていきます。保有銘柄が買い気配となればプラス、売り気配だとマイナスになります。

買い気配では注文をしても買えないうえに、寄り付くまで株価水準が切りあがるため、有利な株価で買えなくなります。また、買い注文を入れたかった銘柄が売り気配になっても、必ずしも安く買えるわけではありません。寄り付いて取引参加になったとしても、まだまだ売りたい人が現れて値下がりする可能性もあります。特別気配になった銘柄は、売り・買いどちらも慎重な取引が必要です。

特別気配になるのはどんなとき?

特別気配になるのは売り・買いのどちらかが集中したときであり、インパクトの大きいニュースが出るなど、需給バランスが崩れたときになるのです。

倒産や民事再生というニュースが報じられれば、売り気配で値段が付かなくなり、業績予想の上方・下方修正やサプライズな決算内容が発表されてもその内容に応じて買い気配・売り気配になることがあります。このほかには、新規銘柄式公開(IPO)銘柄は、上場初日に特別気配で取引がはじまるケースが多いようです。

特別気配は売買のサインになるか

特別気配が出ると売り・買いのどちらかに注文が集中しているため、「もっと株価が上がりそう(下がりそう)」と考えるかもしれません。しかし、買い気配のときに買い注文を入れても、利益を出せるとは限りません。

特別気配が解消するのは売買が成立するときであり、買い注文と売り注文のバランスが取れた需給バランスがとれる株価水準で落ち着いていることを示唆します。買い気配が解消しても、その後さらに買い注文が入り続けるような状態でないと、株価がさらに上昇することはありません。

特別気配の後は値動きが大きくなりやすい

特別気配が解消された後は、値動きが激しくなりやすいことにも注意が必要です。特別気配が解消されて株価が大きく変動すると、注目を集めて買いが集まりやすくなり、さらに値動きが大きくなります。

一方で、株価が大きく上昇すれば、既存の銘柄主が利益確定の売り注文も多くなります。特別気配がついた銘柄の取引は、値動きの荒い取引がしばらく続くことになりやすいことに注意しましょう。

まとめ

特別気配は相場が大きく変動するときに出るため、落ち着いてその原因を探り、仮説に基づいて特別気配の解消後にどう取引するかを考えることが大切です。

特別気配の解消前後は値動きが激しくなる傾向があり、慎重な取引が必要です。やみくもな取引で損失を被らないためにも、十分に考えて行動しましょう。

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