
信用取引のはじめかた
現物取引と勝手が違う信用取引は、未経験だとどこからはじめていいのか迷ってしまうところです。
今回は、信用取引をスムーズにはじめるために知っておきたい、口座開設から取引をはじめるまでの流れをご紹介します。
この記事のもくじ
信用取引には専用口座の開設が必要
まず、口座開設をする証券会社を決めます。最近では店頭や電話で注文をする対面証券よりも、オンライン取引に特化したネット証券が主流ですが、対面証券には充実したサポートが期待できるので、好みのほうで選んでください。
口座開設には審査を必要
現物取引の口座は比較的簡単な手続きで開設できるのに対して、信用取引の口座の開設には審査があるため、現物取引の口座開設と比べるとハードルが高くなります。審査内容は「口座開設者の年収・資産」や「株式取引の経験年数」、「信用取引に関する知識」を問うものが多く、証券会社によってはさらに年齢や職業による制限を設けていることがあります。
また、信用取引の口座開設では委託保証金の追加入金が必要なときに備えて、常時連絡が取れる電話番号やメールアドレスの提示を求められます。
口座開設が完了したらまずは入金
無事に口座開設が完了したら、続いて入金です。信用取引は証券会社から投資資金や株式を借りて取引する取引です。入金された資金は委託保証金と呼び、借りた資金や株式の担保という扱いになります。
委託保証金の最低額は30万円からとしている証券会社が多く、小額からはじめてみたいという方でも、信用取引をはじめるためにはある程度まとまった資金が必要です。
委託保証金は株式でも代用可能
委託保証金は現金ではなく保有している株式でも代用できます。委託保証金の代わりに差し入れる株式は「代用有価証券」と呼び、代用有価証券を委託保証金として差し入れると、前日終値の80%の金額で換算されます。
ただし、評価額が30万円を切ったり、取引金額の20%を下回ると、追加で委託保証金を差し入れる必要があるなど、現金にはないリスクがあることは知っておきましょう。
売り・買いのどちらからでも入れる信用取引
信用取引には買いから入る「信用買い」と、売りから入る「信用売り」がありますが、信用買いは値上がりすると予想した銘柄に投資をして、値上がりしたら売却してキャピタルゲインを狙います。これに対して信用売りは、値下がりすると予想した銘柄に投資をして、値下がりした時点で買い戻すことでキャピタルゲインを狙うという違いがあります。
原資産よりもハイリスク・ハイリターンな信用取引
信用買いと信用売りのどちらも、レバレッジをかけた取引により原資産の値動きよりも大きな利益を期待できる反面、制度信用取引では最長で6か月以内に反対売買で決済が必要になるなどの制約がかかります。
「買いは家まで売りは命まで」という相場格言もあるほど信用取引にはリスクがあります。取引になれていないうちは信用取引の資金とポジション管理には、細心の注意が必要です。
まとめ
信用取引をはじめるには、口座開設に審査があったり、まとまった資金が必要になるなど、少なからず現物取引とは勝手が違う部分があります。
しかし、現物取引では得られない大きな利益や現物取引のリスクヘッジなどのメリットがあるので、現物取引に慣れてきたら挑戦してみたい取引と言えます。
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