
トレンドの転換を示唆するゴールデンクロス・デッドクロスとは?
数あるテクニカル指標の中でも、トレンド転換を示唆する「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」は特に注目したいテクニカル指標です。どちらも視覚的に非常に分かりやすく、投資初心者でも活用しやすいテクニカル指標ですが、どのように見分ければよいのでしょうか。
今回は、ゴールデンクロスとデッドクロスの基礎知識と分析のポイントを確認してみましょう。
この記事のもくじ
短期の好材料で出現しやすいゴールデンクロス
ゴールデンクロスは上昇トレンド入りを示唆するテクニカル指標であり、短期での好材料が出たときに形成されやすいという特徴があります。
長期の移動平均線がローソク足の下にあれば、長期保有者が高値掴みしていることを示唆します。こうしたチャートは投資家が損切りを避けたい心理を示唆するので、長期線は下がりにくくなります。
長期線の下落は売り方の圧力の弱まりを示唆
長期の移動平均線の下ぶれは高値掴みした長期投資家の損切りが進んでいる状況の表れであり、売り圧力の弱まりを示唆します。売り圧力の減少は買い上がりやすくなることを意味するため、ゴールデンクロスが出現しやすい状況が整っているといえます。
短期的な悪材料の増加はデッドクロスのシグナル
長期線とは反対に目先の材料に敏感に反応しやすいのが短期線であり、下落トレンド入りを示唆するデッドクロスを見分けるポイントも、短期線にあります。
ある企業の決算が予想を下回る内容が予想されると、短期線も下ぶれの可能性が高いと言えます。ローソク足と移動平均線の位置にもよりますが、短期的に起こりうるイベントを予測するのが重要です。
短期線の下抜けはトレンド転換のシグナル
デッドクロスは長期的に上昇トレンドだった銘柄が、悪材料の出現をきっかけに売り浴びせられる状況を示唆します。中長期的に売られるシグナルになる可能性が高く、早めの売り抜けが鉄則です。
短期線は長期線を後追いする形で下落することも多く、そのチャート形状からも短期線の下抜けはデッドクロスが強いシグナルであることが分かります。
乖離(かいり)率からトレンド転換の予兆を見極める
ゴールデンクロスとデットクロスを見極めるには、移動平均線とローソク足の位置は非常に重要です。ゴールデンクロスはローソク足が短期線を越えたときに出現の可能性が高まります。特に窓を開けて乖離(かいり)率が大きくなったときは、ゴールデンクロス出現の可能性が高いと言えます。
ローソク足が移動平均線を上放れると言うことは、短期での好材料が出現したこととイコールです。乖離(かいり)率に注目してゴールデンクロスの予兆を見てみましょう。デッドクロスならゴールデンクロスの逆になり、ローソク足が移動平均線の下に出現したときは要注意と言えます。
わかりやすい分ダマしが多いことには要注意
ゴールデンクロスとデッドクロスは目立つテクニカル指標であり、逆張りで一儲けしようとする投資家がいるので、ゴールデンクロスやデッドクロスが予想通りに機能しない「ダマし」となることも珍しくありません。
ゴールデンクロスやデットクロスが現れても、数日程度は方向性が出ないこともあるので、取引には注意が必要です。
まとめ
ゴールデンクロスとデットクロスはテクニカル指標の中でも分かりやすい反面、ダマしか否かの見極めが難しいという欠点を抱えています。ゴールデンクロス・デッドクロスが出現したときには、値動きの理由を確認して取引するようにしましょう。
また、短期的な出来高の増加は好悪いずれかの材料が出現したことを示唆します。個別銘柄に影響する材料や出来高に注意して投資することで、投資における確度も格段に向上します。
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