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新規株式公開(IPO)の公募価格はどう決まるのか?

新規株式公開(IPO)の公募価格はどう決まるのか?

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

新規公開株(IPO)の抽選に当たると、「公募価格」で購入することになります。当然ですが、公募価格は適当につけられているのではなく、根拠を持って納得感のある設定がなされています。

IPOの公募価格はどのように決められているのでしょうか?今回は、IPOの公募価格がどのように決められるのかを見てみましょう。

新規上場企業の株価は先行上場している企業を参考に算出する

非上場企業の株式には市場価格が無いため、価格決定の参考となるのが会社の経営状態や相場環境です。具体的には、上場企業の業績や資産、将来性を元にして会社の状況をチェックします。

そして、すでに上場している類似事業を提供している会社の株価や指標などを参考にし、上場企業にとっての適正な株価を算出します。先行上場している企業の株価と比較することで、上場企業の株価を決定するのです。

初値が公募価格よりも高くなりやすい?

新規上場企業の株価は上記のように決まります。「株価 = 投資家が考える会社の実力」と考えると、IPOの初値はその会社の実力とも言えます。近年では公募価格を上回る初値がつくことがほとんど。

初値が公募価格を上回るということは、投資家たちは実力をもっと上だと考えていることを示唆していて、公募価格が会社の実力を正しく評価できていないと判断されているかもしれません。

IPOまでの大まかな流れ

投資家は「利益を出すために投資をする」ことを目指しています。仮に公募価格が会社の実力通りの価格に設定され、初値とほぼ同額であれば、新規公開株(IPO)を公募で申し込もうとする投資家は少なくなります。そのため、公募価格は想定初値よりも安くなるように設定され、当選者が高確率で利益を得られるように設定されているのです。

だからこそ、新規公開株(IPO)投資は高確率で利益が期待できる投資として知られているのです。それでは、実際に公募価格がどのように決められるのかを見てみましょう。

1.主幹事証券会社が参考価格を決定する

はじめに、IPOする企業の主幹事証券会社が「参考価格」を決定します。主幹事証券会社は、会社の業績や将来性などを元に、すでに上場している同業他社の株価収益率(PER)などを参考に、適正価格を算出します。

ただし、これだけで公募価格が決まるわけではありません。主幹事証券会社は公募価格が高額になるほど、上場にあたって会社から受け取る手数料も多くなります。主幹事証券会社だけで公募価格を決めても、その価格に信頼性が無いのです。

2.機関投資家などに聞き取り調査を実施する

そこで、公募価格を決めるための第三者の意見を聞くために、機関投資家などのプロの投資家に聞き取り調査をおこないます。

IPOする会社の社長など責任ある立場の人が、機関投資家などへの会社説明(ロードショー)をおこない、その後、主幹事証券会社が機関投資家に対して聞き取り調査をおこなって、フィードバックを受けます。

3.主幹事証券会社が仮条件を決定する

主幹事証券会社は、機関投資家からのフィードバックを参考にして仮条件を決定します。このとき、主幹事証券会社だけでなくIPOする会社との協議によって仮条件が決められます。仮条件には下限と上限が決められ、「1,000円~1,200円」といった形で表示されます。

仮条件では機関投資家の意見は考慮されるものの、最終的に主幹事証券会社とIPOする会社が決定しています。機関投資家から「事前に決定した参考価格は高すぎる」という意見が多かったとしても、機関投資家が高いと考える仮条件になる可能性もあります。

4.投資家のブックビルディングにより公募価格が決まる

仮条件が決定されると、その範囲内で購入を希望する投資家からの事前注文を受け付けます。投資家は「いくらで何株購入したいか」を申告し、それを主幹事証券会社が取りまとめ、IPOする会社と協議して最終的な公募価格が決定されます。このような価格決定方法をブックビルディング方式と言います。

まとめ

新規公開株(IPO)の公募価格は、客観性を持たせるために上記のような手順で、1カ月ほどかけて決められます。主幹事証券会社やIPOする会社が関与できる部分も残されているため、実力とは異なった公募価格となる可能性は否定できません。

新規公開株(IPO)投資で失敗しないためにも、公募価格の決定方法は知っておくようにしましょう。

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