
新規公開株(IPO)投資ではロックアップ期間に注目
新規公開株(IPO)投資では需給の締まり具合を見るためにも、ロックアップ期間を知ることは非常に重要です。上場後の値動きはロックアップに左右されると言っても過言ではありません。
今回は、IPO投資に欠かせないロックアップを確認していきましょう。
この記事のもくじ
大株主の売却制限制度である「ロックアップ」
ロックアップとは、会社役員や大株主、ベンチャーキャピタルなどの大株主の売出し制限であり、180日程度を目安に設定されるのが通例です。
IPO銘柄は公開直後の市場流通量が少ないため、大株主が売り浴びせによる値下がりリスクがあります。値下がりリスクを避けるには、IPO投資ではロックアップ期間を確認することが重要です。
ロックアップは目論見書で確認する
IPO投資で必ず確認する必要があるのが目論見書です。投資信託を購入された経験があれば購入前に目論見書を読んだことがあると思いますが、IPO投資でも同様に目論見書の確認が必要となります。取引条件の一環として、ロックアップ期間も目論見書で確認できるので、目を通しておきましょう。
物価と同様に株価は需給で決まる
株価も需給関係で決まりますが、株式の需要が多い状況は買いたい人が多くプレミアムがついている状態であり、値上がり圧力がかかります。反対に供給が多い状況では値下がり圧力がかかるので、価格が下落しやすくなります。
値上がり益を期待できるIPO銘柄かどうかを判断するためには需給確認が欠かせず、需給に大きく影響するロックアップの確認が重要なのです。
ロックアップで需給面の締まりを確認
ロックアップがはっきりしていれば、売り圧力が少なく需給が締まっていると考えられます。需給を確認する点からも、ロックアップ条件を確認することが重要なのです。
人気のIPO銘柄は需要が圧倒的に上回るので買い圧力が強いと考えられ、不人気のIPO銘柄は、売り圧力に押されて値下がり傾向になります。
時価総額が小さいIPOは上昇しやすい
需給面からIPO銘柄をもう少し見ると、株価上昇に要する買い圧力が少なく済むため、時価総額が小さいIPO銘柄が上昇しやすいと言えます。
最近の動向を見ると、新興市場の上場銘柄で時価総額が30億円程度のIPO銘柄は、高確率で大幅な値上がりを記録しています。特に、注目テーマに関連する銘柄の新規上場はほぼ確実に初値上昇を記録しています。
ロックアップ次第ではエントリーできる
時価総額の小さいIPO銘柄はプラチナチケットであり、当選しにくいことも事実です。IPOにおける配分株数は時価総額に応じて増える傾向がありますが、それだけ希少価値も下がるため、値上がり幅が狭まる傾向も見られます。
時価総額の大きいIPO銘柄にエントリーするときの指標となるのが、ロックアップ条件です。しっかりしたロックアップが掛かっていれば売り圧力が少ない状況を示唆しています。時価総額が多少大きくても、需給面の締まりを確認した上で投資判断をするようにしてください。
まとめ
投資初心者が覚えるべきことは、IPO投資に限らず、株価は需給により決定されるということです。IPO銘柄の値動きも需給により決まるので、需給面の判断ツールとしてロックアップを知る必要があるのです。
また、時価総額の小さいIPO銘柄は値上がり期待が大きい一方で、当選確率も低くなります。そのような視点から考えると、比較的時価総額の大きいIPO銘柄で効率よく利益を獲得することが重要な戦略になってきます。ロックアップを知り、取りこぼしのないように投資判断をしましょう。
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