
やってはいけない!個人型確定拠出年金(iDeCo)運用のNGリスト
2017年より本格始動した個人型確定拠出年金(iDeCo)は、税制優遇が見逃せない制度ですが、運用方針によっては思わぬ損失をこうむるリスクがあります。>今回は、iDeCoを利用した投資で避けるべき投資行動について確認しましょう。
この記事のもくじ
iDeCoの運用はポートフォリオが最重要
iDeCoの主な投資商品は、元本確保を目的とする定期預金を除いて投資信託に限られています。iDeCo口座を開設した金融機関が提供する投資信託の中から選んで株式や債券に投資するイメージです。
そのため、目標とする投資リターンを得られるかは、ポートフォリオの構成によって左右されるのです。
ポートフォリオ次第では損失が広がるリスクもある
iDeCoに加入する金融機関や勤め先によって、投資信託(ファンド)のラインナップに違いがあります。将来に向けた資産形成が目的なら、リスクを取りすぎないポートフォリオを組むのが基本です。
資産配分でリスクを取りすぎると、資産形成どころか資産をうしなうことにもつながりかねません。
海外資産の比重を高めすぎない
ポートフォリオに占める海外資産の比重を増やしすぎると、投資対象の値動きに加えて為替リスクも上乗せされて、価格変動リスクを招くことに直結します。海外資産にも投資するなら、主要国に限定するなどの工夫が必要です。
米国株式であれば、AppleやAmazonなどの国際優良銘柄が非常に多く、ダウ平均に代表される株価指数に連動することを目指す優れたファンドが数多く設定されています。
海外資産を持たないこともリスク
iDeCoは一度加入すると原則60歳まで引き出しできず、自動的に長期投資になることが決まります。為替リスクのない国内資産でポートフォリオを構成しても、安全かと言えばその限りではないのです。
マーケットの先行きを予想することは不可能ですが、将来的に国内資産の価値が下がる可能性は無視できません。資産価値の下落に備えるためには、やはりポートフォリオにある程度の外貨資産を組み入れる必要がありそうです。
リスク資産の比重を高めすぎない
ポートフォリオ構成を心がける上で最も重要なことは、リスク資産の比重を高めすぎないことです。
最近注目を集めている新興国株式ファンドは、ハイリスク・ハイリターンな資産の代表格。投資対象である新興国株式の値動きに加えて、為替レートも値動きに寄与するので、新興国株式ファンドへの投資は抑えめにする必要があります。
新興国の株式・債券はハイリスク
基本的に債券は安全資産として認識されていますが、新興国債券(エマージング債)は債券自体の値動きが荒く、為替リスクとの相乗効果で常に基準価額の下押しリスクにさらされます。
エマージング債は高利回りが期待できる反面、債務不履行(デフォルト)リスクも無視できない極めてハイリスクな投資対象の1つなので、値動きの荒さとリターンの兼ね合いを見ながらであれば有力な投資対象の一つとなります。
まとめ
長期投資が前提となるため税制面では非常に優遇されているiDeCoですが、ポートフォリオの組み立てによっては無視できないリスクも伴います。
リスクを抑えた資産形成のためには国際分散投資の考えかたが重要であり、投資対象国と投資対象資産を広く分散することが大切です。iDeCoを利用する目的と目標とするリターンを大まかにでも定めておいて、その目標とリターンを実現できるポートフォリオを作ることを心がけましょう。
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