
指値注文と逆指値注文の使い分け方。ロスカットに重要なテクニック
個人投資家なら指値注文を使った経験がない人はいないでしょうが、逆指値注文の仕組みはしっかり理解できていない方もいると思います。逆指値注文を理解できれば、投資の幅も格段に広がります。
今回は、指値注文と逆指値注文の違いに注目して、その使い方を確認しておきましょう。
この記事のもくじ
指値注文と逆指値注文では考え方から異なる
通常の指値注文であれば、ここまで安くなったら買いたい、ここまで高くなったら売りたい、という「安値拾い、高値売り」の順張りの原則に従った注文となります。
これに対して逆指値注文では、「損失覚悟」での注文となります。一定の高値水準に達したタイミングで買い注文を入れ、損失覚悟で縦追いの買い注文を入れます。売り注文も同様に、一定の下値水準に達したら売り注文を入れ、指値注文の水準まで下がったら、下落トレンド入りしたと想定するわけです。
逆指値注文を知ることで投資の幅が広がる
逆指値注文を活用できれば、投資の幅は格段に広がります。逆指値注文による注文を活用することで、利益獲得と損失縮小のどちらの観点からも有効にアプローチすることができます。
特に、下落局面での逆指値注文の売りは積極的に利用すべきです。逆指値注文を知ることで、銘柄にマッチした投資ができるようになるので、投資の自由度が大きく拡大します。
逆指値注文はロスカットとしても効果的
新興市場の値動きの荒い銘柄に投資をする際には、逆指値注文を利用することをおすすめします。東証マザーズに上場している小型株は、上値余地も大きい分、下値リスクも大きくなります。
あらかじめ逆指値注文で注文を入れることで、逆指値注文による注文がロスカットとして機能するのです。損失を確定させることにはなりますが、逆指値注文の値以上に損失を被ることはありません。
流動性の低い銘柄は逆指値注文の成行注文が有効
出来高に乏しい流動性の低い銘柄では、保有株数の全部を売却しきれない可能性があることから、逆指値注文の成行注文は欠かせません。きれいにロスカットをしたいのであれば、逆指値注文の成行注文がおすすめです。
小型株は下落トレンド入りするとなかなか下げ止まりません。仮に自分が希望する売りを受ける買い方がいなければ、一部約定か全部が未約定のまま取引が終了することもあるのです。逆指値注文の成行注文であれば、指定金額まで到達した時点で、成行で売り切ります。
逆指値注文の買い注文は自信があるときだけ利用する
逆指値注文の買い注文は積極的に使う必要はないと思います。その銘柄に相当の自信があれば別ですが、基本的にはあくまでロスカットのための注文方法として使うことをおすすめします。
かなり難易度の高い手法になりますが、逆指値注文の買い注文においては、このような有効活用法が想定されます。
テクニカルメインのトレーダーであればメリットがある
基本的に逆指値注文を利用するのは「損失覚悟で短期スタンス」のトレーダーがメインでしょう。短期トレーダーが多いということはすなわち、テクニカル分析主体の投資家が多いことを指すのです。
テクニカルで代表的な指標の一つに、短期線が長期線を上抜ける「ゴールデンクロス」と言う指標が存在します。逆指値注文の買い注文を利用することで、ゴールデンクロス形成のタイミングで買い注文を執行することができるのです。
まとめ
逆指値注文の有効活用における最も重要なポイントは、ロスカットとしてうまく利用することでしょう。逆指値注文の買い注文を否定するわけではありませんが、有効活用するには相当高度なテクニックが要求されます。
逆指値注文の売り注文は、むしろ積極的に利用すべきです。特に、新興市場の中小型株投資においては、リスクヘッジとして必須のテクニックと言えるでしょう。
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