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差金決済取引(CFD)の専門用語:オーバーナイト金利

差金決済取引(CFD)の専門用語:オーバーナイト金利

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徳田陽太
徳田陽太
記事の難易度:★★★★☆

差金決済取引(CFD)では、CFDだけで使われる専門用語も少なくありません。CFDの魅力の一つと言われているオーバーナイト金利もその一つ。

今回は、CFDのオーバーナイト金利について見てみましょう。

ポジションの持ち越しで発生する「オーバーナイト金利」

オーバーナイト金利は、日をまたいでポジション(買いまたは売りの状態)を持ち越した時に発生します。買いポジションを持ち越すとオーバーナイト金利を支払い、売りポジションを持ち越すとオーバーナイト金利を受け取ります。

オーバーナイト金利は各国の政策金利やロンドン銀行間取引金利(LIBOR金利)によって決まり、買いでは「政策金利+上乗せ金利」、売りでは「政策金利-上乗せ金利」で求められます。米国株CFDを例に見ると、米ドルを借りて米国株式を購入するので、日本円で米ドルを借りたときには、金利分の資金調達コストが発生する訳です。この点は、非常に重要なので必ず抑えておきましょう。

FXでのスワップ金利のイメージ

外国為替証拠金取引(FX)もCFDの一種ですが、さまざまな資産を対象とするCFDとの違いは、外貨のみを対象としている点です。FXのスワップ金利は、CFDのオーバーナイト金利とほぼ同様と言えます。

金融緩和の一環としてゼロ金利・マイナス金利政策が続く日本から見れば、ほとんどの主要国は相対的に高金利となるので、金利差益(スワップ金利)が発生します。このスワップ金利はポジションを持ち越すことで発生するので、CFDのオーバーナイト取引とほぼ同じものと言えるのです。

CFDの買い持ちを続けるとコスト増

CFDの魅力は、レバレッジを掛けることで少額でもまとまった金額の取引ができる、短期投資に適した投資手法であることです。その反面、買い持ちを続けるとオーバーナイト金利が発生し続けるため、支払いコストが大きくなります。

CFDで買い持ちを続けるとコスト増につながるため、長期投資を念頭に置くなら現物投資が無難です。CFDでの買い持ちや長期投資はあらかじめ避けるようにしましょう。

オーバーナイト金利は必ず発生するわけではない

オーバーナイト金利はすべてのCFDで発生するわけではなく、特定のCFDを利用したときに発生します。

大まかにいえば、株式取引に関わるもの以外にはオーバーナイト金利は発生しません。この点も確認しておきましょう。

オーバーナイト金利はCFD独自の概念

CFDやFXは自己資金の範囲内で取引をする現物取引と違い、手持ち資金を担保に資金を借りて取引をするので、資金調達コストが発生します。これは、金融派生商品(デリバティブ)取引の基本です。これに対して売り方は資金の貸し手となるので、金利の受け取りが発生するので、こちらにも注意が必要です。

CFDの取引は専門用語の理解が重要

CFDで取引をはじめると、現物取引では耳慣れない専門用語を耳にする機会がありますが、その内容を正しく把握しなければ利益は狙えません。中でも買い方・売り方と金利付与の関係を正しく把握することは、重要なポイントです。

まとめ

オーバーナイト金利のポイントは、売り方と買い方でコストの授受の概念が変わることです。売り方はオーバーナイト金利を受け取り、買い方がオーバーナイト金利を支払う点についてはあらかじめ確認しておく必要があります。

CFDでは概念と仕組みを理解することがポイントです。正しく仕組みの理解を進め、健全な利益獲得を心がけましょう。

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