
投資初心者でもできる?空売りとは
株価の値下がり局面でも利益を出せる投資手法として有名な「空売り」は、使いこなせれば上昇・下落の両面で利益を狙える反面、使いかた次第では大きなリスクを抱える投資手法でもあります。
今回は、空売りの仕組みや取引方法、取引の注意点といった、空売りの基礎知識を見てみましょう。
この記事のもくじ
株式を借りて売り、買い戻して返済する「空売り」
空売りとは、近い将来に値下がりすると予想した銘柄を現在の株価でいったん売り出し、値下がりしたところで買い戻すことで利益を狙う取引方法です。
「買ってから売る」現物取引と違い、空売りでは「売ってから買い戻す」ので値下がり局面でも利益を出せるため、現物取引では見送る場面でも、空売りでは利益を得るチャンスとなるのです。
空売りには信用取引口座が必要
空売りには信用取引口座開設が必要ですが、その審査は現物取引口座よりも厳しい審査を通過する必要になります。
証券会社によって審査基準は異なりますが、口座開設にはおおむね半年から1年程度の取引経験を求めるのが一般的な基準のようです。
空売りの損失は無限大に大きくなる可能性がある
空売りの最大の注意点は、株式を借りて売り建てることから、理論上は損失が無限大になるリスクがあるということです。
投資格言にも「買いは家まで、売りは命まで」とあるように、踏みこみすぎた空売りで失敗することは命とりにもつながるのです。
空売りでは余裕を持った取引が欠かせない
リスクの大きい空売りには、投資家保護の仕組みとして追加証拠金(追証)や強制決済(ロスカット)といった投資家保護の仕組みが用意されているので、投資家本人の損失は限定されます。
しかし、相場の動向によっては投資家保護の仕組みが間に合わないこともあるので、空売りでは余裕をもって取引することが欠かせません。
空売り銘柄の取引状況で金利も変わる
空売りのもう一つの注意点は、その銘柄の取引状況に応じて金利(貸株料)が変わる可能性があることです。
空売りは投資家が証券会社から株式を借りて取引をしますが、ある銘柄を空売りをしたいと考える投資家が増えると、証券会社が持つ貸し出し分の株式が不足します。そうなれば機関投資家などから株式を借りることになりますが、この時に発生する品貸料は、空売りをする投資家が日々支払わなければなりません。
空売り銘柄によっては思わぬ高コストの原因にもなる
1株あたりの逆日歩は事後に公表されるので、市場での空売りの状況によっては思わぬコストがかさむこともあります。
個人投資家の間では節税と株主優待のただ取りを目的とするクロス取引が人気を集めていますが、逆日歩でかえって大損したというケースは珍しくないようです。
まとめ
空売りは、投資で利益を得る機会を拡大するため、空売りができるように備えるのは悪いことではありません。ただし、現物取引とは異なる取引ルールを理解して必要以上のリスクを避ける必要があります。
知らないうちにハイリスクな取引をしていたということがないよう、空売りをするときにはしっかりと自己管理しておきましょう。
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