
「押し目待ちに押し目なし」とは?格言に学ぶ投資の失敗パターン
有名な投資格言に「押し目待ちに押し目なし」というものがあります。投資格言が100%当たるというわけではありませんが、どういった心理が失敗につながってしまうのかという「投資格言が教える失敗パターン」は抑えておきたいところ。
今回は、有名な投資格言で見る株式投資の失敗パターンを見てみましょう。
この記事のもくじ
「押し目」とはどんな状態なのか
「押し目」とは、「上昇局面での一時的な値下がり」を指し、値下がりしたタイミングで買いを入れることを「押し目買い」と言います。
上昇局面の中で押し目を抑えられるとその後は値上がり傾向にあるため、押し目でうまく買うことができれば、その分だけ利益は大きくなります。上昇局面にある株の押し目は大きな利益を得るチャンスだと考えられます。
「押し目待ちに押し目なし」とはどんな意味?
自分が思っているような押し目がやってくるとは限らず、押し目狙いがかえって失敗につながることもあります。また、押し目狙いのときに押し目がこなければ、やはり失敗となります。
狙ったような取引ができないことを諫めるのが「押し目待ちに押し目なし」という投資格言です。
押し目待ちで失敗する理由:"押し目が来ない"
上昇局面にある銘柄は、多くの人たちが「買いたい」と考えている銘柄であり、買いたい人が多いと、株価は上昇していくものです。もちろん、売り注文が出てくるときにはいくらか値下がりすることもあるでしょう。
しかし、買いたい人が多ければ、わずかな値下がりでも押し目買いのチャンスだと考える投資家が買い注文を入れることで、あっという間に株価は上昇に転じてしまいます。個人投資家が一瞬の押し目をつかめると考えるのはかなり無理があるといえるでしょう。
押し目待ちで失敗する理由:"欲が出てタイミングを逃す"
また、最初に提示された価格や情報が判断基準となるアンカリング効果が作用すると、それがバイアスとなって、後の判断に影響を及ぼします。
一度タイミングを逃すと今度はチャンスを失いたくないと考え、もっと株価が上昇したときの押し目で買ってしまい、高値掴みで損をすることもあります。
下げ相場では「戻り待ちに戻りなし」
買い注文で失敗してしまうのと同様、売り注文で失敗することもあるでしょう。下げ相場では、「戻り待ちに戻りなし」という投資格言があります。
「押し目買いに押し目なし」と同じく、少しでも高く売りたいという気持ちや過去の高値が印象にあるせいで、「まだ上がるかもしれない」と思っているうちに株価が下がって、チャンスを逃してしまうという意味です。
似た意味の投資格言「初押しは買い、初戻りは売り」
これらと似た意味に「初押しは買い、初戻りは売り」という投資格言があります。上昇局面で押し目が来た時には買うチャンスで、下落局面で値を戻した時は売るチャンスであるということです。
注意したいのは、本当に押し目や戻しだったのかは後にならないとわからないことです。株価が下がったからと言って再び上昇する保証はなく、戻したからと言って、さらに下落に転じるという決まりもありません。この銘柄はまだ上昇(下落)するのかを判断できる力が必要となります。
まとめ
投資格言の通りに行動すれば儲かるわけではありませんが、過去に数えきれない人たちが失敗してしまったことだからこそ、語り継がれているものです。
人間の欲が失敗を招く可能性があるということを肝に銘じて、上手に投資できるようになりたいものですね。
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