
差金決済取引(CFD)のメリットとは
現物取引と比べて何かとハードルが高い差金決済取引(CFD)は、敷居が非常に高いと感じられるかもしれません。
しかし、CFDには現物取引にないメリットが数多くあり、現物取引のリスクヘッジとして利用している人も少なくありません。今回は、CFDのメリットがどのようなものかを見てみましょう。
この記事のもくじ
資金効率の良い取引が期待できる
CFDの最大のメリットは、自己資金の負担軽減が可能になることです。現物投資では取引に必要な金額を口座に用意しなければ取引はできません。これに対してレバレッジを利かせた取引ができるCFDでは証拠金を差し入れておけば、その金額の数倍から数十倍の取引ができます。
証券会社や取引銘柄によってレバレッジの上限は異なり、数十倍から数百倍と幅があります。信用取引では証拠金の3倍が上限であることに比べると、CFDはより大きな金額が取引できるのは魅力です。
手数料もお得なCFD
インターネットでの株式取引の広まりに合わせて、証券会社の手数料も安くなる傾向にあり、CFDもその例外ではありません。しかも、現物取引よりも手数料を低く抑えている証券会社が多数あります。一日に何度も取引することが多いCFDでは、手数料負担が小さい点は大きな魅力の一つと言えます。
「売り」と「買い」のどちらからでも大丈夫
通常の株式投資では、株式を「買って」高くなったら「売り」、その差額が利益となるため、買った時よりも下がれば損失が出ます。しかしCFDは、「売り」「買い」どちらからでも取引をはじめることができます。
特に「売り」からはじめると今後の株価が下落すると予想したときのリスクヘッジとして効果的であり、適切に売り・買いを組み合わせることで、株価が上昇・下落しても利益を出すリスクヘッジに効果的です。
反対売買の決済期限がないという利点
CFDでも「売り」から取引に入れるのは信用取引と同じですが、この二つの取引方法には反対売買の期限の有無という大きな違いがあります。制度信用取引では取引から6カ月以内の反対売買が必要ですが、CFDでは期限がありませんので、長期間保有することもできます。また、信用取引で発生することがある調達コスト(逆日歩)が発生しません。
このようにさまざまなメリットがあるCFDですが、取引価格が急変して証拠金が不足したときに自動で反対売買をするロスカット(損切り)が導入されているのは要注意。強制ロスカットとなる水準は証券会社によって基準が違うので、取引前に必ず確認しましょう。
CFDは幅広い銘柄の取り扱いも魅力
CFDの取扱銘柄は国内資産に限らず海外資産や商品まであり、取引対象となる商品は多岐に渡ります。国内資産が不調なときには、海外資産が好調なら、そちらに資金を振り向ける戦略も効果的です。
現物取引で外国資産への投資をはじめるなら、新たに外国株口座を開設する必要があり、口座管理料を徴収されることも少なくありません。CFD口座では新たな口座開設は必要なく、口座管理費もかからないため、口座開設ができれば低コストで取引をはじめることができます。
証券会社によって得意分野が異なる
一口にCFDと言っても、証券会社によって得意分野が異なる点には注意が必要です。どのような銘柄の取り扱いがあるかは証券会社のサイトで紹介されています。また、証券会社それぞれの特徴をまとめたWEBサイトもありますので、参考にしてもよいかと思います。
まとめ
現物取引よりも複雑なCFDは、誰でもできる取引ではありませんが、リスクヘッジには効果的な取引方法です。
さまざまな取引方法を利用して、株価がどのように動いても利益を出せるように、市場や取引に関しての見識を深めておくことをおすすめします。
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