
企業、景気など分析するプロフェッショナル「アナリスト」とは
証券市場には、上場会社についての「調査分析」や産業界、内外景気などのマクロ的分析により、個人・機関を問わず投資家に的確な情報を提供するプロの分析家(アナリスト)が存在します。
今回は、気になるアナリストについて見てみましょう。
この記事のもくじ
高度な専門テクニックを持つアナリスト
投資判断を左右する投資尺度
株価の値動きは、その時の「地合い」や「人気」、また市場のムードに大きく左右されますが、べースとなるのは、株の持つ「材料」や「業績動向」、「資産内容」などのファンダメンタルズであり、これらが「投資尺度」の基本とみなされています。
こうした材料やファンダメンタルズを的確に吟味して、投資対象として適格かを判断するには、高度な知識と知識が必要であり、これらを満たしているのがアナリストなのです。
アナリストの役割は投資の判断材料を提供する
地合いを決定する景気やそれにともなう産業界の動向を分析するには、さらに高度な知識やテクニックが必要となります。これらの知識やテクニックにもとづいて、投資の判断材料を提供するのがアナリストの役割です。
タイプの異なる2種類のアナリスト
ファンダメンタル・アナリストは事業調査が主な仕事
アナリストは大きく分けて、ファンダメンタル・アナリストとテクニカル・アナリストがありますが、個別銘柄の投資判断(レーティング)や目標株価を設定するのがファンダメンタル・アナリストです。
ファンダメンタル・アナリストは、特定の企業の事業調査をきめ細かくおこなうことで、「収益予想」を打ち立てます。収益予想が上向きであれば株価の上昇に直結するため、この仕事は重要です。
ファンダメンタル・アナリストは日々刻々と変化する経済情勢に目を配り、個々の企業の収益向上につながる材料はないかをくまなく探しています。その作業は多岐にわたり、アナリストの地位が確固たるものであるアメリカでは、その予想は文字通り株価を左右する決定的な材料の1つとなります。
チャート・市場分析を基本とするテクニカル・アナリスト
一方、テクニカル・アナリストは市場分析が主な仕事です。最も基本的な例となるのが、過去の株価動向を記録した「チャート」であり、チャートを活用して市場分析をすることから、「チャーチスト」と言われます。
日本証券アナリスト協会が認定するアナリスト
一般的にアナリストはファンダメンタルとテクニカルの両面から「投資判断」を下しています。
広義ではこうした「証券分析」している人をアナリストと称することもありますが、基本的には『日本証券アナリスト協会』に登録している人がアナリストとして認知されています。また、証券に限らず、為替や商品を専門とするアナリストも存在しています。
相場格言“景気の主役に付け”を実践するアナリスト
業種別の細分化が進むアナリスト
景気をけん引する業界は、収益的にも抜群の伸びが期待できるので、関連銘柄を買うことが株式投資の王道とも言え、個別企業を分析するアナリストは「業種別」に分かれているのが一般的です。時代の流れに応じて、重厚長大産業よりも、アミューズメントや半導体などに属するアナリストが増えてきています。
アナリストの分析は絶対ではない
アナリストの盲点は「信用需給」や「相場の地合い」などを分析対象としないために、その評価が絶対的でないことです。また、東京証券取引所(東証)一部に限っても2,000社を超える上場企業のうち、アナリストが調査対象になる企業はそのうちの数割程度と言われています。
アナリストの投資判断は有用な判断材料ですが、あくまでも判断材料の1つにすぎないことは忘れてはいけないポイントです。
まとめ
上場企業の爆発的な増加にともない、アナリストがカバーしていない中小企業(銘柄)が突飛高をするケースが近年増えています。アナリストがカバーしていない銘柄から「成長株を探し出す」ことは、株式投資の面白さでもあります。
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