
株式投資に向いてない!だからFXをはじめる!は正解か?
資産運用には投資対象となる資産や投資方法にさまざまな種類があり、人によって向き・不向きがあります。中には株式投資には向いていないと自覚している人もいるかもしれません。そして、株式投資に向いていない人が次に挑戦するのが外国為替証拠金取引(FX)です。
株式投資に代わる投資として注目を集めるFXですが、「株式投資には向いていないけど、外国為替証拠金取引(FX)には向いている」という人はまずいません。今回は、株式投資には向いていないけれども、外国為替証拠金取引(FX)には向いているという人がなぜいないのか、その理由を見てみましょう。
この記事のもくじ
株式投資に「向いていない」理由はなにか?
自分のことを「株式投資に向いていない」と言う人は、そのほとんどが株式投資で利益を出せていない人です。その理由として、「株式投資の銘柄選びで失敗している」というものや、「投資できる金額が多ければ、買える銘柄が増えて勝てるはずだ」といったものが考えられるでしょう。
実は、株式投資と比べるとFXはレバレッジをかけた取引になる分、ハイリスク・ハイリターンな取引になりやすく、「株式よりもFXが向いている」と考えるのはとても危険です。
FXはハイリスク・ハイリターンの典型的な取引
大きなレバレッジをかけた取引ができるFXでは、少ない資金でより大きな利益を出すことができるように思えます。実際、株式投資では信用取引で約3倍という株式投資のレバレッジと比べて、FXのレバレッジは最大25倍と非常に高くなっています。
25倍のレバレッジを効かせていると、原資産の1%の変動が25%の値動きを生むことになります。高レバレッジの取引では、一度の損失で資産の多くを失う原因になるのです。
FXは取引ルールも複雑
FXは株式投資よりも取引ルールが複雑なこともリスクを高める理由です。特にレバレッジを利かせた取引をしているときには、取引ルールを理解していないと命取りになるリスクがあります。
FXには巨額の損失から投資家を守るため、一定の証拠金率を下回ると取引が強制的に決済される「ストップロス(ロスカット)」というルールがあります。これは、信用取引の強制決済に似たルールですが、より大きなレバレッジをかけられるFXでは、ロスカットの確率は高くなります。
FXは取引の自由度も低い
FXの取引では通貨ペアを選んでレバレッジを指定するだけなので、株式投資のように日本国内に限っても4,000あまりの個別銘柄から投資するものを選ぶような複雑さはありません。
また、取引量が多い通貨ペアに絞ると、「ドル/円」や「ユーロ/円」に限られるなど、通貨ペアの選択の自由もないと考えることもできます。このように、FXは取引の自由度が意外と低いのもネックです。
為替レートを動かす原因が非常に多い
FXでは2か国間の通貨を扱うため、少なくともその2カ国についての情報を仕入れる必要があります。より詳細な予測をするのであれば、世界の政治・経済の動静にも注意を向ける必要があります。
株式投資なら、その会社自身の成長性を見いだすことができれば、少なくとも「持ち続ける」という判断ができます。ある時点での決済が求められるFXと比べると、株式投資はこれだけでも有利と言えます。
値動きが気になる人には簡単ではない
株式投資で場中の値動きが気になるなら、FXには間違いなく向きません。為替レートは常に変動しているため、値動きが気になって仕方なくなります。
これでは、仕事にもプライベートにも悪影響しかありません。資産運用はあくまで普段の生活があってのもの。取引時間が限られる株式投資でも値動きが気になるなら、FXには絶対に手を出すべきではありません。
まとめ
このようにさまざまな理由から、「株式投資に向いていないからFXを始める」のは間違いだと言えます。
株式投資に向いていないと思ったとしても、他の投資を考える前に、なぜ株式投資でうまくいかないのかを考えましょう。そして、どうすれば利益を出せるようになるのかを考えていく方が、投資で成功する近道だと考えます。
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