
アク抜けとは?悪材料出尽くしての相場陽転
長い歴史がある株式市場では、関係者の間で通じる独特な用語や言葉、相場格言が数多く存在しています。こうした言葉や格言を知ることは、現在の相場で生き残ることにもつながります。
今回は、数ある用語や相場格言の中から、相場の転換点でよく使われる「アク抜け」を紹介します。
この記事のもくじ
相場出直りのきっかけ「悪材料出尽くし」と「アク抜け」
調整が長期化すると、市場に弱気が蔓延して出口無しといった雰囲気すら漂ってきます。こうなると大幅高が期待できる好材料が出てきても容易に反応しない「好材料無視」の状態に陥ります。
好材料無視のまま調整が長期化すると完全な手詰まり状態に追い打ちを掛けるように、悪材料が出てくることは珍しくありません。相場はさらに下がりますが、これが出尽くしとなれば、それまでの低迷が一転して好転します。これを「アク抜け」といいます。
わずかなきっかけで大きく動く株式相場
アク抜けは、市場関係者に取材した談話などで「ここでの下押しで、かえってアク抜けするのでは…」といった表現で使用頻度の高い言葉です。
多少のことでは抜けられなかった悪性の調整局面から、さらに売り込まれかねない悪材料をきっかけに、それまでの低迷がウソのようにアク抜けすることが珍しくないことが、株式投資は心理ゲームと言われるゆえんかもしれません。
悪材料がきっかけで反転することがある
調整局面ではだれもが立ち直りに向けてのきっかけを欲しがっているもの。こんなときは、一度下値をのぞいたことが結果的に幸いするということは珍しくありません。
悪材料が押し目買いにつながる
悪材料が出ることで、マイナス材料に対して意外と底堅い動きをみせるケースは珍しくありません。そうなれば「これで、悪目は出尽くし。もう下はないだろう」といった読みが押し目買いの機運を誘い、結果的にそこでめでたく「アク抜け」となるわけです。
相場格言「三割高下に向かえ」
株式投資の基本は安値で買って高値で売ることですが、その実現は簡単ではありません。値上がりしているときにはさらに値上がりする気がしますし、逆に値下がり局面では買い場はもっと先と考えがち。
しかし、万人強気の場面が実は大天井で、総弱気だった局面が結果的に大底だったというのは、珍しくない話です。こうした持ちすぎ・待ちすぎを戒めるのが「三割高下に向かえ」という相場格言です。
持ちすぎ・待ちすぎを戒める「三割高下に向かえ」
こうしや相場環境に対する心構えを説いた相場格言が、持ちすぎ・待ちすぎを戒め、どれだけ熱を帯びた相場でも三割上がったら売り、逆に周囲が弱気一色でも三割下がったら買い向かえと説く「三割高下に向かえ」です。
さまざまな相場格言がありますが、それらの中でも三割高下に向かえは、機械的な売買による損益確定の有用性を説く相場格言と言えます。
まとめ
相場のアク抜けは正しく、三割高下に向かえと同じく、転機での投資行動を説いたものです。最近は「業績の下方修正発表でアク抜けした株価は反発…」というように使われています。
安定して取引を続けるためにも、資金と気分に余裕を持たせた取引は欠かせないということでしょう。
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