
今後の予測を立てるのに便利な移動平均線
個別銘柄の分析手法には、経済の基礎的要件(ファンダメンタルズ)から分析するファンダメンタルズ分析と、チャートのテクニカル指標を参考にするテクニカル分析に分けられます。テクニカル分析に欠かせない移動平均線ですが、実際にはどのように使うのでしょうか。
今回は、移動平均線の基礎知識と、具体的な利用方法について確認していきましょう。
この記事のもくじ
終値平均の折れ線グラフである「移動平均線」
テクニカル指標としての移動平均線を見ると、一定期間中の終値平均をチャート上にプロットすることで折れ線グラフにしたものです。
代表的な25日移動平均線なら、25日間の終値を結んでチャート化します。A社の25日間の終値平均が500円であれば、終値平均の500円を25日目に記入する訳です。次に記入するのは、2日目から26日目までの平均値、3日目から27日目までの平均値…と繰りかえすことで、移動平均線を作成できるのです。
移動平均線は短期、中期、長期で使い分ける
25日移動平均線から200日移動平均まで、採録期間によってさまざまな移動平均線があり、それぞれ異なる特徴を有します。大まかにまとめると、採録期間が短いほど短期間の、長くなるほど長期間の値動きを把握するのに向いているといえます。
移動平均線の算出方法は大きく3種類に分けられる
移動平均線の算出方法は、単純移動平均(SMA)と指数平滑平均(EMA)、加重移動平均(WMA)の三つに分けられます。
最も直近の価格に重点を置くのがEMAであり、直近の価格に近いほどチャートに影響力を持たせるように計算式を設定しているので、比較的近い将来起こりうるトレンドの把握に優れています。
どのタイミングの価格を重視するかで使い分ける
移動平均線の算出方法によってその結果も微妙に異なるため、正しい使い分けが必要です。初心者には直近価格に重点を置いたWMAかEMAがおすすめですが、こだわりがなければトレンドをつかみやすいEMAが良いでしょう。
ローソク足との関係性からトレンドを判断する
基本的に、移動平均線の上にローソク足があれば強気のシグナル、移動平均線よりも下にあれば弱気のシグナルと言われています。
上昇トレンドの下でもできるだけ安値で拾うための判断に、移動平均線が使われるのです。
サポートラインとレジスタンスラインとしての役割
移動平均線は強気相場ではサポートライン、弱気相場ではレジスタンスラインとして機能します。
強気相場と弱気相場の双方で一定のラインを抜けると、それなりのエネルギーがともなっているので、トレンド転換の強いシグナルになるので、注目を集めます。
まとめ
移動平均線はもっとも基本的なテクニカル指標ですが、その使いかたは実に幅広く、場面に合わせた最適な算出方法を理解して利用することが欠かせません。
初心者でも視覚的に判断しやすい移動平均線を、今後の先行き判断に利用してみてください。
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