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NISAで金融機関の変更は行える?

NISAで金融機関の変更は行える?

株の知識レベル:

NISAの開始当初は一度設定した金融機関を変更することができませんでした。
そこで投資家の中には不便を感じつつもそのままという人もいたでしょうが、現在では1年ごとの金融機関変更が可能になっています。

では、変更することによりどのようなメリットやデメリットがあるのか、また変更方法などについても詳しく見てみましょう。

NISA開始当初は金融機関が変更できなかった

NISA開始当初は金融機関が変更できなかった

NISA自体は2014年から始まりましたが、当初はNISA口座を開設した金融機関を4年間、変更することができませんでした。
もしうっかり金融機関選びを間違えると、自分が取引したい商品を取り扱っていなかったり、自分が転居して金融機関がその土地になかったり、といった不便があっても、そのまま取引を継続するしかなかったのです。

しかし、2015年より1年ごとの金融機関変更が可能になり、万一金融機関選びに失敗したとしても選び直しが可能になりました。
なお、0歳から19歳向けの「ジュニアNISA」については金融機関変更は認められていません。

現在では1年に1回の金融機関変更が可能

上記のように現在の制度では、金融機関を1年ごとに変更することができますが、その際に既に持っている銘柄などの取扱いに注意が必要です。
もし、2015年にA銀行で作っていた口座で取引した商品があるとするとその非課税保有期間は2019年までとなります。
例えば、2016年にA銀行からB銀行にNISA口座を変更したとするとB銀行での非課税保有期間は2020年までとなります。

ちなみにA銀行ですでに取引して保有している商品をB銀行のNISA口座に移管することはできません。
その商品はA銀行に保有したまま、売却時の利益や配当金、分配金については非課税で受け取ることができ、ただ売却以外の新規取引ができないという「保管専用口座」の状態
になります。

なお、NISA口座をいったん閉鎖した場合も従来は4年間再開設することができなかったのですが、2015年以降は閉鎖の翌年であれば再開設することができます。

NISAの金融機関変更によるメリットは何?

NISAの金融機関変更によるメリットは何?

NISA口座の金融機関を変更したいと考えるのは、主に「今の金融機関の取扱い商品やサービスに不満がある場合」でしょう。
たとえば銀行のNISA口座では株取引自体ができないこと、また、制度的にはNISAの対象であってもその金融機関が自分の購入したい商品を取り扱っていなかったこと、スマホアプリを導入していないので取引が不便などが挙げられます。

ほかには、売買手数料の面で現在はネット証券が断然優位に立っている状況なので、うっかり普段付き合いのある銀行で作ってしまった人は後悔が残っていることもあるでしょう。こういった場合は手間暇をかけてでも変更するメリットが大きいといえます。

NISAの金融機関変更によるデメリットは何?

一方で金融機関を変更することによるデメリットもあります。
NISAの本来の非課税期間である5年間が経過すると、同じ金融機関であればさらに次の5年間、非課税で運用することができます(ただし、取得価格は5年経過時の時価に換算されるため、時価が上がっていた場合は非課税枠の範囲でしか移すことはできない)。

しかし、異なる金融機関に変更してしまうとこの「ロールオーバー」という手法が使えなくなるのです。

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NISAの金融機関変更はどのように行う?

NISAの金融機関変更はどのように行う?

NISAの金融機関変更手続きは、まず旧金融機関の方への手続きから始めます。
従来の金融機関には「金融商品取引業者等変更届出書」を提出し、「非課税管理勘定廃止届出書」を受領します。
その後で新たにNISA口座を開設する金融機関に「非課税口座開設届出書」と、旧金融機関から受け取った「非課税管理勘定廃止届出書」を提出
します。手続きが終了するまで大体3週間から4週間程度かかり、完了すると新金融機関から「口座開設の連絡」が来る流れになります。

いずれにしても最初の選択は慎重に

万一、最初の選択に失敗すれば金融機関の変更はできるわけですが、複数の銀行にNISA口座を持つと「今までの保有商品を移管できない」「管理が煩雑、面倒」といった問題が出てきます。

また、金融機関変更手続き自体の手間や時間もそれなりにかかります。
本来であれば最初の金融機関に保有し続けることが原則であり、それが一番投資家にとっても楽な方法ですので、最初に選択する金融機関は慎重に選ばなくてはなりません。

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まとめ

ジュニアNISA以外のNISA口座は1年毎に金融機関変更ができますので、最初の選択を失敗したことによるリカバリーという意味では良いのですが、複数口座を持つことの煩雑さやロールオーバーができないといったデメリットもあります。
極力、最初の金融機関で失敗することのないように取扱い商品や手数料など念入りに確認してからNISA口座を作るようにしましょう。

現職の司法書士(実務経験14年)、ライター歴3年。
資格は司法書士、宅地建物取引主任者、2級FP技能士、モーゲージプランナー(住宅ローン専門資格)。
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