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ガラス・土石製品(2017年4月)

東京証券取引所では上場した各企業を、基本的に最も売上高が大きい事業を基準に33業種に分類している。その中でも東証1部に上場している銘柄を業種ごとに算出した指数が「東証業種別株価指数」で、主に時価総額の大きい銘柄に左右されやすい。ここから業種ごとの動向を読み取れるため、株式市場全体を見るにあたっても重要な指数と言えよう。今回は「ガラス・土石製品」に焦点を当てる。

「ガラス・土石製品」とは

「ガラス・土石製品」に分類される銘柄は自動車やビル・住宅などで使用されるガラス製品や外壁材の加工、生産を行う企業、また、トイレなど衛生機器や洗面台、下水道や建築などで使用されるセメントやコンクリート製品の生産を行う産業。ガラス食器やテレビのディスプレー他に、グラスファイバー、半導体材料などを手掛ける企業もここに属する。証券コード番号は5000番台がメイン。

時価総額トップは旭硝子

ガラス・土石製品の時価総額トップは断トツで旭硝子(5201)。2017年4月7日現在で1兆478億円強を誇り、以下、日本ガイシ(5333)、TOTO(5332)、日本特殊等業(5334)、太平洋セメント(5233)、日本電気硝子(5214)と続く。製造業に属し、基本的に「景気敏感株」の側面を持つ。ガラス・土石製品の指数は2016年7月8日の763ポイントを底に、2017年3月16日には1166ポイントまで上昇し、その後は調整している。

重厚長大型から最先端素材まで

ガラス・土石製品となると、ガラスや陶器、窯業、セメントとオールドエコノミー産業と捉えられがちだが、2016年の株式市場で物色キーワードとなった「有機EL」「EV(電気自動車)」「電線地中化」「リチウムイオン電池」等の素材に関連する企業が多い。テレビのディスプレー、金属研磨材の生産企業も含まれ、ほかの業種に比べ広い範囲の産業を押さえている。また、比較的低位株が多いことから、物色テーマに絡んだ話題が浮上すると値動きの軽さを発揮しやすいという特徴がある。例えば、建設現場の洋式仮設トイレ義務化に関連してアサヒ衛陶(5341)、リニア新幹線の整備加速からジオスター(5282)、電線地中化関連で日本コンクリート工業(5269)やゼニス羽田(5289)が物色された。

時価総額ランキング上位3位をピックアップ

旭硝子(5201) 

国産板ガラスの製造に始まり、ガラス、電子、化学品、セラミックスに事業領域を拡大。欧米、アジアなどグローバル化を早くから進め、ディスプレー、自動車・建築ガラスでは世界的な企業に育つ。略称はAGCグループ。2016年12月期売上高規模は1兆2826億円超、営業利益963億円超。2017年12月期は営業利益で1000億円強を目指す。現状のコア事業である建築用ガラス、自動車用ガラス、基礎化学品、フッ素化学品、ディスプレー、セラミックスに加え、戦略事業として「モビリティ」「エレクトロニクス」「ライフサイエンス」を掲げている。日経225種、JPX400採用銘柄。株価は2010年春以来となる株価4ケタ乗せに向けて動きだしている。

日本ガイシ(5333) 

電線の絶縁陶磁器である碍子(がいし)が祖業で現在のノリタケカンパニーリミテッドから分離。碍子では世界トップ。以来、電力関連機器、産業用セラミック、自動車排ガス浄化用ハニカム、電力貯蔵用NAS電池、半導体製造用セラミックスなどに事業を拡大。北米・欧州・アジアにグローバル化も進展。日経225種、JPX400採用銘柄。自動車向け好調だが電力用が2016年伸び悩む。円高は収益にマイナスに働く。NAS電池の将来性が評価されて2007年に4220円の上場来高値を持つ。

TOTO(5332)

国内衛生機器トップ企業。1980年発売の温水洗浄便座「ウォシュレット」で高知名度。旧社名「東洋陶器」で本社は福岡県北九州市。システムキッチン、洗面化粧台などでも高シェア。セラミックス技術を活かした光通信部品などへも展開。近年は、大建工業やYKKAPなど大手住設機器関連メーカーとの提携戦略を推進している。円高は収益にマイナス。2013年以降、アジア、特に中国での洗浄便座の普及拡大が材料視されて株価は上昇。株価4000円台は上場来の高値圏。日経225種、JPX400採用銘柄。

おわりに

ガラス・土石製品業種に多い、低位株は話題先行型で株価を刺激しやすい一方、業績リスクも抱えがちデメリットもある。流動性や業績面、将来性、テクニカル面など、話題性と併せて投資にあたっては吟味する必要がある。

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