株の教科書.com

0

配当金ってどういうもの?

配当金ってどういうもの?

株の知識レベル:

一口に配当といっても銘柄により多種多様であり、また「配当が高い」=「リスクが高い」銘柄であるため、どういった点に注意すべきなのでしょうか。今回は、株式における配当金の考え方と注意点および活用方法を解説します。

「配当」と「利息」の違いと解説

「配当」と「利息」の違いと解説

株式の「配当金」と、債券などによる「利息」には似ているようで大きな違いが存在します。

まず、「配当金支払いは義務ではない」のに対し、「利息支払いは義務」であるということが大きな違いです。
簡単に言ってしまうと「配当を払うか否かは企業が勝手に決めることができる」というわけです。
そのかわりといってはなんですが、「配当をもらえないリスクがある」ということで、債券に比べ株式は利回りが高い傾向にあるというメリットがあります。

これを「リスクプレミアム」と呼び、「リスクを取っている分、利益も大きくなる」という考え方です。
そのため、基本的に「株は配当を受け取れない可能性がある代わりに、利回りを高くしよう!」という形で商品設計がされています。

「配当」と企業収益力の関係考察

「配当」と企業収益力の関係考察

ところで、そもそも「配当」とはなんなのでしょうか?
配当金とは投資家に対する収益の割り当てなので、一件が高ければ高いほど「良い銘柄」であると考えがちですが、それは間違いです。

なぜなら、配当金の原資は企業収益であり、企業収益というのは「事業を成長させる」のにも活用するからです。
極端に配当が高すぎる=内部留保率が低い、つまりは「業績をアップさせる余地がなく、株価が上がりにくい」銘柄であるという事がわかります。

また、配当金というのは投資戦略において「フロー形式」、つまり「毎年収益を得る」戦略下であれば有利に働くものの、「二重課税」されているという形式上、投資家にとって不利に働きやすく、このあたりも議論され続けているポイントです。

業種ごとの平均配当で投資対象を選ぼう!

配当金が大きすぎれば「株価上昇の余地」が少なく、配当金が小さすぎれば「毎年のフロー収益がない」という、どちらか一方を立てれば別の要因で投資が不利になるジレンマが存在します。

どちらの選択肢を選ぶかは、投資家個々の「投資戦略」によって変わりますが、「成長企業なのか、高配当企業なのか」を調べるには「投資する銘柄業種の平均配当率」を調べて比較することで、どちらの銘柄群に属するものなのか知ることができます。

平均配当率を知るには「配当性向」と呼ばれる、その期の純利益から何パーセント配当を支払っているのか、という数値を参照すれば、どの銘柄がどの程度配当に回しているのかを算出することができます。

「配当」は投資家にとって不利である!?

「配当」は投資家にとって不利である!?

配当に対するよくある議論として、「配当を支払っている企業は投資家にとって不利益である」というものがあります。これは「配当金にも課税されてしまうため、収益効率が悪い。
課税されるぐらいなら内部留保して自社株買いなどを企業が行い、それにより株価を押し上げてくれることで含み益を増やしてくれる方が助かる」というのがその理由です。

実際、「投資の神様」とよばれるウォーレンバフェット氏などは、「株主利益優先」のためこうした形式での投資法人運営をしており、これにより投資家は高収益を上げることができているという事例もあります。

もっとも、株式を「有利な預金」といった形で運用する方には向いていません。
例えば退職後高齢者の方が配当を「給料替わり」にする場合などにおいてはこういった形式の銘柄は適さず、「すべての株式から配当がなくなれば」それはそれで困ったことになります。

また、あくまで「自社株買いによる含み益増加」というのが数年度に渡って安定して行えるのは「収益を安定して出し続けられる企業だけ」ですので、そういった観点からもリスクは高い、といえます。

投資には「目的」による保有戦略が大切

ここまでのことから、「配当が高ければそれでよい」「低ければ株価が上がるので有利」といった単一的な見方はできない、というのが結論です。

そもそも「配当」というのは冒頭で述べた通り、安定しないものですが、その分大きな収益を狙えます。
今回の記事を踏まえ、ご自身の目的と投資戦略が合致しているかを見直してみましょう。

あなたはどんなタイプの投資家ですか?
投資の動機はなにか?「あなたは、なぜ投資をするのですか?」・・・投資を始めるときに、まずこの問い(投資の動機はなにか?)について考えてください。というのも、...

記事まとめ

毎月・毎期収益がもらえる「配当」と「利息」を比べると、「配当の方がリスクが高い代わりに利回りが高い」「利息の方が安定して収益は入るが利回りは低い」といった違いが見えてきます。

それだけでなく、株式・債券といった「資産クラスの違い」による差異もあります。
「配当が高い=良い銘柄」というわけではなく、「どういった目的で株式を保有するのか」といった目的により、評価が変わります。
配当金に限った話ではないですが「自分がどういった目的で投資を行うのか」といった理由をキッチリと確立し、それに合わせた戦略を選ぶことが大切です。

巷にあふれた金融機関から手数料を受け取るFPではなく、完全に独立した、100%お客様寄りのコンサルタントをしたいと思い独立。
某社にて資産運用学のコンサルタント業務を行っている。
総合評価
(0)
Pocket