株の教科書.com

0

信用取引の決済方法

信用取引の決済方法

株の知識レベル:

現物株取引と違い、信用取引を行なった場合、信用買いや信用売りをした株式をそのまま自分の口座に放っておいてはいけません。必ず、決済が必要になります。決済には「差金決済」と「実物決済」という2つの方法があります。2つの決済方法はどう違うのか、そしてそれぞれのメリット・デメリットについても詳しく見ていきましょう。

信用買いの決済「差金決済」について

信用買いの決済「差金決済」について

信用取引で「買い」から始め、差金決済を選んだならば、反対の「売り」をしないといけません。投資した銘柄が値上がりしているときに売ると、利益を得ることができます。

しかし、値下がりしていたら、損失を出すことになります。これは、現物株取引の考え方と同じです。

利益(損失)は以下のような計算で算出可能です。
(「反対売買時(売り)」の時の株価-「信用買い」の時の株価)×信用買いしている株数=利益(マイナスならば損失)
※手数料等は考慮していません。

一つ気を付けないといけないのは、証券取引所が銘柄を定めて取引を行う「制度信用取引」の場合は、反対の「売り」を6か月以内にしないといけないことです。投資している銘柄が値下がりしていても、必ず売らないといけません。

CFDはどういった取引のことなの?
株の知識レベル:株式投資の投資方法の一つに、差金決済契約(Contract For Difference = CFD)があります。CFDとは、どのような投資方法なのでしょうか?誰でも簡単...

信用買いの決済「実物決済」について

では、もう一つの決済、「実物決済」についてです。信用買いの時の実物決済のことを「現引(もしくは品受け)」と呼びます。この決済は、証券会社からお金を借りて「信用買い」している株式を、自己資金を支払って自分のものにするというものです。この時、支払う金額ですが、信用買いの時の買い付け金額になります。

また、現物株の購入時にかかるような手数料は必要ありません。(信用買い株式を保有している間の金利は、現引の代金と共に支払う必要があります。)実物決済をすると、株式が自分のものになりますので、株主優待や配当金等は現物株取引の時と同様の権利を得ることができます。

信用売りの決済「差金決済」について

信用売りの決済「差金決済」について

今度は、信用売りの時の決済について見ていきましょう。まず、差金決済についてですが、株式を借りて信用売りしている株式を反対に「買う」ことです。信用買いの時とは逆で、投資銘柄が値下がりしている時に利益が出ます。

利益(損失)は以下のように算出します。
(「信用売り」の時の株価-「反対売買(買い)」の時の株価)×信用売りしている株数=利益(マイナスならば損失)
※手数料等は考慮していません。

制度信用取引で「売り」から始めた場合も、信用買いの時と同様6か月以内に反対の「買い」を行なわなければいけません。投資している銘柄が値上がりしていたら、損失が発生します。

信用売りの決済「実物決済」について

信用売りの実物決済のことを「現渡(もしくは品渡)」と呼びます。この決済方法は、信用売りをしたものと同じ銘柄、同じ株数の株式を証券会社に返して決済するものです。また手数料ですが、現物株を売る時のような手数料はかかりません。(逆日歩は支払う必要があります。)

「差金決済」のメリット・デメリット

「差金決済」のメリット・デメリット

差金決済のメリットは、なんといっても自分が投資した金額以上の利益を得る可能性があるところでしょう。
信用取引は、証券会社に差し入れている委託保証金の約3倍の投資が可能です。自己資金以上の投資を望む場合は、最適な投資方法です。

また、一日何度も売買が可能なので、市場が大きく動く時を上手く利用して利益を得る人もいます。
そして、株価が下がる時に利益が出る「信用売り」ができますので、現物株取引と合わせて利用すると、自分が持っている現物株が下がっていても、リスクを軽減することもできます。

反対にデメリットですが、自己資金以上の投資ができるため、利益も大きいですが、損失も大きくなる可能性があることです。
反対売買までの期限も6か月と定められているので、長い期間、値上がり・値下がりを待つことができないというリスクもあります。

「実物決済」のメリット・デメリット

「実物決済」のメリット・デメリット

では、実物決済を選んだ時のメリットから見ていきましょう。
まず、「信用買い」後、現引した場合ですが、反対売買までの期限を気にすることなく株式を長期で保有することできる利点があります。

今は値下がりしていても、将来的には値上がりが期待できる銘柄の時は、この方法を使うといいでしょう。
「信用売り」の時も、銘柄が値上がりしていたとしても、「現渡」して決済しておけば、今以上の損失を免れることができます。信用売りした銘柄と同じものを現物株で持っている時は、この方法をとってみてもいいのではないでしょうか?

そして、デメリットについてです。「信用買い」の現引の時は、現物で保有した後に値上がりせず、そのまま売るに売れない状態になってしまう可能性があります。
「信用売り」の現渡は、売ったものと同じ銘柄・株数を準備する必要がありますので、現物株を持っていない場合は選択できないというデメリットがあります。

まとめ

信用取引の2つの決済方法「差金決済」「実物決済」の違いを紹介しました。
それぞれの決済方法でメリット・デメリットがあることもお分かりいただけたかと思います。

自分の投資スタイルや市場の状況をよく見極め、的確な投資判断を行うことができるようになりましょう。

証券会社で営業・窓口職を4年ほど経験。
営業経験談・苦労話・面白話なども沢山持っています。4歳と1歳の子育て中です!
総合評価
(0)
Pocket