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円高嫌気し日経平均急落 主力株は軒並み安【2017年8月9日】

2017年8月9日東証相場概況

日経平均は朝方寄り付き後に下げ足を早め、午後に入り再度下値を伺う動きとなった。一時335円安の急落。前日比200円を超える下げ幅(終値ベース)は5月18日の前日比261円安以来。北朝鮮による米領グアム攻撃計画の威嚇、米ワシントン・ポスト電子版の報道で北朝鮮が小型核弾頭の製造成功といった北朝鮮に絡む地政学リスクが台頭し、109円台に入る円高を誘発したことが嫌気された。ただ、全面安に広がった売り物が一巡すると、その後の日経平均は13週移動平均線のある19,700円近辺を意識する展開となった。トヨタ(7203)、ソフトバンク(9984)、任天堂(7974)、メガバンクの主力株が軒並み安。会社側の今12月期第3四半期利益予想が市場予想を下回ったSUMCO(3436)と前日ストップ高のルック(8029)も出来高を伴って下げた。信越化学(4063)、オリンパス(7733)、IHI(7013)の下げもきつい。

値下がり優勢の売買代金上位グループのなかで、決算発表を好感したKLab(3656)、ヤマハ発動機(7272)、ダイフク(6383)が逆光高。ニッケル探鉱プロジェクトから撤退を発表した住友鉱山(5713)も高い。個別では決算を手掛かりにステラケミファ(4109)、新電元(6844)、加賀電子(8154)が一時ストップ高と急騰が目立つ。2部では1部指定が発表されたペッパーフード(3053)が買われ、東芝(6502)は急伸して寄り付いた後は上げ幅を縮めた。

日経平均の急落を受けてジャスダック平均、マザーズ指数も大幅安に沈んだ。ジャスダックでは下げる銘柄が多い中、決算好感の田中化学研究所(4080)の人気化、株式分割発表のミクロン精密(6159)の急騰が目立つ。マザーズではAppBank(6177)が連続ストップ高となったものの、アカツキ(3932)など売買代金上位銘柄は軒並み安。

注目銘柄動向

ステラケミファ(4109)

東証1部
3840円+700円

ステラケミファ(4109)がストップ高、東証1部株価上昇率トップに立った。8日大引け後に、今3月期の連結経常利益を従来予想の33億2000万円のから47億円へ大幅上方修正。20%減益予想から一転して13%増益見込みとなるサプライズ修正に株価は反応した。2期連続で過去最高益を更新予定に。海外半導体市場向けに高純度フッ化水素酸などが好調に推移したことが寄与した。

ロート製薬(4527)

東証1部
2516円+276円

ロート製薬(4527)が大幅高となり、6月16日の年初来高値2434円を更新した、8日大引け後に発表した今3月期の第1四半期(4-6月)決算が手掛かり。営業利益は34億3300万円(前年同期比54.9%増)、四半期利益は22億7500万円(同65.7%増)と高い増益率だったことが好感された。高機能眼科用薬「Vロートプレミアム」のヒットが貢献したほか、女優の柴咲コウさんを起用したスキンケア製品「肌ラボ白潤プレミアム」や、日焼け止め「スキンアクア」などの新製品好調が好業績につながった。

東芝(6502)

東証2部
4540円+520円

東芝(6502)が買い物を集めて大幅高のスタート。東証1部時代の6月27日以来の300円台に突っ掛けた。9日付の日本経済新聞朝刊で、前3月期の有価証券報告書に対する監査意見について、PwCあらた監査法人が「限定付き適正」とする方針を示したと報じられたことが材料。上場廃止懸念が後退したことが買い戻しにつながったが、目先の材料が出尽くした形となり、買い戻し一巡後は上げ幅を縮めた。

主要株価指数

大引け 前日比
日経平均(円) 19,738.71 -257.30
東証株価指数(TOPIX)(ポイント) 1,617.90 -17.42
マザーズ(ポイント) 1,090.00 -27.72
ジャスダック平均(円) 3,324.60 -20.50

ランキング情報

東証1部株価上昇率トップ5(株価単位は円、出来高は株)

順位 銘柄 コード 株価 前日比(円) 出来高(1000株)
1 ステラケミファ 4109 3840 +700 3,116.8
2 ノジマ 7419 2043 +281 1,075.2
3 新電元工業 6844 680 +90 4,255.0
4 ゲオホールディングス 2681 1425 +178 1,900.7
5 レオン自動機 6272 1369 +151 737.5

東証1部株価下落率トップ5(株価単位は円、出来高は株)

順位 銘柄 コード 株価 前日比(円) 出来高(1000株)
1 田淵電機 6624 312 -63 2,488.8
2 アーレスティ 5852 978 -192 939.1
3 セントラルスポーツ 4801 4260 -570 149.9
4 TDCソフト 4687 1120 -143 76.7
5 SUMCO 3436 1629 -205 25,097.0

東証1部売買代金トップ5

順位 銘柄 コード 出来高
1 任天堂 7974 79,438
2 ルック 8029 50,356
3 ソフトバンクグループ 9984 42,718
4 SUMCO 3436 41,867
5 トヨタ自動車 7203 39,352

おわりに:日経平均ボックス割れ トランザスは初値持ち越し

日経平均は6月2日以降の2万円ラインを挟んだボックス相場の下限19,856.65円(7月7日)を下抜けてきた。好決算銘柄の値動きが軽く、地合いはさほど悪くなかったが、1ドル110円を割り込む円高に対する拒絶反応は強いようだ。明日10日で決算発表は一巡。明日以降でリバウンドが試される事になりそうだ。こうしたなか、3日のシェアテクノロジー(3989)以来となるIPOとして、IoT(モノのインターネット)機器メーカーのトランザス(6696)がマザーズに登場。公開価格1300円に対して朝方から買い気配を切り上げたが、大引け2990円最終買い気配でも商いが成立せず、初値は明日に持ち越しとなった。朝方の寄り付き前では、差し引き130万株超の買い越しと人気を集めていた。IoTメーカーという業態妙味が投資貸金を引きつけているようだ。

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