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欧州で始まった脱ガソリン・ディーゼル/日野自動車のトヨタ離れのカギは米国

フランスに続いてイギリスが、ガソリン車とディーゼル車の販売を2040年から止めることを宣言した。自動車の動力は今後、電気が担うという方向性が一気に高まった。自動車については電気自動車(EV)化が進むのだろうが、大型ダンプやトレーラーといたトラックはどうなるのだろうか。

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日野自動車(7205)の下義生社長は「トラックの大型を中心とした世界ではディーゼルエンジンが主流で残っていく」と語っている。EVのパワーでは大型トラックや大型建機の動力として力不足で、ディーゼルでないと無理だという意味だ。とはいえ漫然とディーゼルを使い続けるわけにはいかないわけで、ディーゼル車は水素を使う燃料電池車(FCV)に代わっていくだろうとも日野の下社長は述べている。

その日野だが、16年ぶりに今期から生え抜きの社長が誕生した。ただ、生え抜きとはいうが、下社長は昨年1年間、親会社であるトヨタ(7203)の常務役員を務めており、前任の社長同様、トヨタ役員を経て日野社長になったと言うこともできる。

トヨタは昨年、ダイハツを100%子会社化した。それに伴い、「日野をいつ完全子会社にするのか」という見方も高まっている。その点について下社長は、「トヨタが当社の全ての株式を取得するには数千億円が必要になる。それだけの資金があれば先進技術の開発に使われるのではないか」とインタビューに答え、トヨタ子会社化を否定した。

確かにトヨタは、昨年導入した社内カンパニー制で、商用車を担当するCVカンパニーを立ち上げ、同カンパニーのパートナーにトヨタ車体を配し、日野と距離を置く姿勢を示している。そういうこともあってか、下社長は今後の日野が示す、経営方針の軸の一つとして、トヨタグループ以外の会社とのアライアンスを掲げている。

とはいえ日野は、トヨタに強く依存している。「トヨエース」や「ダイナ」、「ランドクルーザープラド」などトヨタブランド車の生産を請け負っており、前年度はトヨタ車を14万4300台生産している。これは日野のグローバル生産台数の42%を占める。この関係を今後、徐々に弱めていく方向にあるということだ。

おわりに

それでは日野は、今後どう対処していくのか。下社長によれば、アメリカ市場を日本、アジアに継ぐ第3の軸にするという。商品戦略としては、いすゞ(7202)にやられている小型トラックを強化することも宣言した。

日野自動車は今後、いかに「トヨタ離れ」を進めていくのか、それが最大の焦点と言える。マツダ(7261)との関係で、業務提携にとどまっていた関係をトヨタは資本提携にまで踏み込んできた。SUBARU(7270)とも資本関係を構築したトヨタのオールジャパン体制がみえてきた。

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